グリコ・森永事件:NHKで初ドラマ化 Nスペの新シリーズ「未解決事件」で

「グリコ・森永事件」のドラマの一場面=NHK提供
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「グリコ・森永事件」のドラマの一場面=NHK提供

 事件発生から27年となる企業脅迫事件「グリコ・森永事件」が、NHKで初めてドラマ化される。放送はNHKスペシャルの新たなシリーズ「未解決事件」の第1回で俳優の上川隆也さん(46)、池内博之さん(34)らが事件を追う実名の記者役で出演する。

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 「未解決事件」は、日本中に衝撃を与えながらも未解決となっている事件を、再現ドラマやドキュメンタリーで徹底検証するもので、関係者への取材や同局が入手した内部資料などを基に事件の知られざる内容をドラマ化。さらに当時の記者たちによる証言や新たなルポルタージュで全容を探る。「グリコ・森永事件」は3部構成。第1部と第2部ではドラマ、ドキュメンタリーと新聞記者たちの話を織り交ぜ、第3部では、同局独自の取材で事件の真実を探るルポルタージュを放送予定。

 「グリコ・森永事件」は、84年3月に江崎グリコの社長が誘拐されて現金10億円と金塊が要求された事件を発端に、森永製菓やハウス食品など食品メーカーが次々に脅迫を受けた。犯人は「かい人21面相」と自称して140通を超す脅迫状や挑戦状をメディアにも送りつけ、“劇場型”犯罪の走りとなった上、青酸入りの菓子をスーパーに置くなどする前代未聞の事件となった。

 ドラマは、事件の時効が成立する00年2月12日、時効を報じる原稿に向かう読売新聞の記者・加藤譲(上川さん)を主人公に語られる。加藤は20年以上事件を追い続けていた。84年、報道合戦が過熱する中、毎日新聞は加藤のライバルで“ハンター”と呼ばれた敏腕記者・吉山利嗣(池内さん)を投入。事件の性質から、むやみに報道すべきではないのかと悩む加藤と、ちゅうちょすべきではないと考える吉山の違いが浮き彫りになっていく。一方、大阪府警捜査1課は犯人の動きを察知し、メディアや警察内部に極秘で犯人逮捕の準備を進めていた……というストーリー。大杉漣さん、国分佐智子さん、石丸謙二郎さん、升毅さん、眞島秀和さん、鶴見辰吾さん、宅麻伸さんらも出演する。

 番組では、ホームページに事件への情報提供コーナーを設けて視聴者からの情報を募り、その後の取材や真相究明につなげていく。

 放送は、総合テレビで7月29日、30日の2夜連続で、第1部と第2部が両日午後7時半~同8時43分、第3部が30日午後9時~同10時13分。(毎日新聞デジタル)

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