注目映画紹介:「手塚治虫のブッダ」 不朽の名作を手書きアニメで再現 3部作の1作目

「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」の一場面 (C)2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会
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「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」の一場面 (C)2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会

 約2000万部を発行した故・手塚治虫さんの大作マンガを、10万枚のセル画による手描きアニメーションで映像化した「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」が28日から公開される。3部作の1作目で、豪華キャストを起用して2人の若者の生きざまが描かれる。

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 2500年前、王国間の争いが絶えないインドで、シャカ国の王子として生まれ、のちに仏陀(ブッダ)を名乗り仏教の創始者となっていくゴータマ・シッダールタと、将軍の息子として育てられた奴隷階級出身のチャプラ。この2人の生い立ちを対比させながら、厳しい階級社会に疑問を抱いたシッダールタが出家するまでを描く。原作ではシッダールタとチャプラが出会うことはないが、映画では2人が相まみえる場面を作った。それによってドラマ性が増し、2人の若者の成長物語としての色合いが濃くなった。

 吉永小百合さんがナレーションとチャプラの母親の声を務めるほか、シッダールタを吉岡秀隆さん、チャプラの声を堺雅人さんが担当。スッドーダナ王を能楽観世流二十六世家元の観世清和さん、チャプラの婚約者マリッカ姫を黒谷友香さん、シッダールタと淡い思いを通わせるも悲劇に巻き込まれる盗賊の娘ミゲーラの声を水樹奈々さんが演じる。

 「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ」といった人気アニメを手がけてきた森下孝三監督がメガホンをとり、脚本はテレビドラマ「女帝」「帰ってきた時効警察」などの吉田玲子さんが手がけた。X JAPANが主題歌「Scarlet Love Song」を担当している。28日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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