タレントで女優の小池栄子さんが主演するケータイドラマ「エセ肉食女の恋愛事情」がBeeTVで配信されている。同ドラマは、気づいたらもう33歳、8年も恋愛をしていなかった……というキャリアウーマン・まどかの仕事と恋愛模様を描いたラブコメディー。「ラブコメディーを演じるのが夢だった」という小池さんに撮影のエピソードなどを聞いた。(毎日新聞デジタル)
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小池さんといえば、第63回毎日映画コンクール女優主演賞などを受賞した映画「接吻」(08年)での殺人犯を愛する狂気的なヒロイン・ 遠藤京子や、10年に出演した連続ドラマ「宿命 1969−2010 −ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京−」(ABC・テレビ朝日系)での復讐(ふくしゅう)に燃える女性・笹山宣子など一くせも二くせもある役柄を演じている印象が強いが、今回演じたまどかは、いたって“普通で等身大の女性”だ。
まどかは、会社でまじめに働くうちに係長になったものの、男性の部下をぴしゃりとしかっては、周りの目を気にして自己嫌悪に陥り、女友だちとのおしゃべりで仕事のストレスを解消する。会社ではその見た目や言動から恋愛に積極的な“肉食系”とうわさされるが、実はもう8年も恋愛をしていないという“草食系”のいわゆる“エセ肉食女”。ぽろぽろと出てくるまどかの本音や自問自答する姿に、共感してしまう女性も多いだろう。
「ラブコメを演じるのが夢だった」という小池さんは、今回の撮影で「これまで個性的な役が多かったけれど、今回は恋愛をしている等身大の女性。毎日現場に行って演じるのが楽しかった」と笑顔を見せる。「コメディーは難しいけれど、天海祐希さんや松たか子さんなどのすてきな女優さんはコメディーもすごく上手」と挑戦しがいがあったよう。「(まどかの)“心の声”が難しかったですね。間を計算してやらなければならないし、声で気持ちを表現しなくてはいけないので」と苦労を語ったものの、ドラマで見せるコミカルな表情やせりふはすっかり板に付いている。
“エセ肉食女”のまどかの心を動かす男性として登場するのが俳優の要潤さんが演じる年下の“イケメン”派遣社員。謎めいた雰囲気で仕事にも淡泊な彼に対して最初はいい印象を抱いていなかったまどかが、ある出来事をきっかけにどんどん引かれていくようになる。
小池さんは、要さんとは06年の連続ドラマ「嫌われ松子の一生」(TBS系)などで共演歴があったことから「リラックスして撮影できました」という。「要さんは、いつもひょうひょうとしていて、(今回の)ドラマではまどかを守ってくれたりするので(その姿に)キュンキュンさせられていました」とほほ笑んだ。
ドラマは、6月28日に第8話「幼なじみと派遣社員、ふたりの男に告白されちゃった」が配信され、物語はいよいよ佳境に入っていく。小池さんは「まだまだこれからもう一波乱あります。仕事と恋愛、33歳の女性には葛藤もあるし、覚悟も必要。そんなところを楽しんで」とメッセージを送る。
今回、あこがれのラブコメ作品で等身大の女性を演じた小池さんだが、次はどんな役に挑戦してみたいかと聞くと、「ホラー映画で怖がらせる役をやってみたい」と意外な答え。過去の作品では撮影時に「眼力があって強すぎるといわれた」と演技指導を受けたエピソードを明かし、大きな瞳ならではの苦労を語り、「(眼力のある)自分の魅力を生かしたいですね」とあくまで前向きに語っていた。
次回は、小池さんの家での過ごし方や生き方、オフの過ごし方などを聞く。
<プロフィル>
80年11月20日生まれ、東京都出身。98年に「美少女H」(フジテレビ系)でドラマデビュー。現在、経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)や「あなたが主役 50ボイス」(NHK)などのレギュラー番組を担当。女優としてはNHK連続テレビ小説「こころ」(03年)、NHK大河ドラマ「義経」(05年)、「大奥~華の乱~」(フジテレビ系)などに出演し、08年に映画「接吻」で主演して第63回毎日映画コンクール女優主演賞など多くの賞を獲得した。10年は映画「パーマネント野ばら」「乱暴と待機」など4作品の映画と「宿命 1969−2010 −ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京−」など二つのドラマに出演。11年は4月に出演した映画「八日目の蝉」が公開されたほか、8月から上演される劇団☆新感線の舞台「いのうえ歌舞伎『髑髏城の七人』」、12月公開予定の映画「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」(蔵方政俊監督)に出演する。ケータイドラマ「エセ肉食女の恋愛事情」は5月20日から携帯電話放送局「BeeTV」で配信されており、毎週月曜日更新。1話約10分、全12話。