監督としても活躍する俳優のメル・ギブソンさんが、映画「サイン」以来、実に8年ぶりに主演を果たした作品「復讐捜査線」(10年に米国で公開)が30日、封切られる。
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ギブソンさん演じる米ボストン警察のベテラン刑事トーマス・クレイブンは、最愛の娘を、こともあろうに目の前で射殺される。当初は彼に恨みを持つ者の犯行と思われたが、担当を外されたクレイブンが1人で捜査にあたるうち、娘が勤務していた軍需企業が事件に絡んでいることを突き止める。復讐(ふくしゅう)の鬼と化したクレイブンは、事件の黒幕に迫っていくのだが……。
「マッドマックス」や「リーサル・ウェポン」シリーズで知られるギブソンさん久々の主演作ということで娯楽重視のアクション映画を予想する人は多いだろう。ところが実際は、娘を殺された父親の復讐劇のみならず、企業と政府の不適切な関係を暴く社会派サスペンスであり、かなり硬派な内容になっている。
マーティン・キャンベル監督が演出し、英国テレビドラマ史上最高傑作と言われる85年制作のBBCドラマ「刑事ロニー・クレイブン」(全5話)のリメークで、キャンベル監督は、このテレビシリーズでの演出の腕を買われハリウッド進出を果たし、のちに「007 カジノ・ロワイヤル」(06年)などを手がけた。自身の出世作を自らリメークしていることも話題の一つ。30日から丸の内ルーブル(東京都千代田区)、新宿ミラノ(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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