「ドラえもん」や「パーマン」などを生んだマンガ家、藤子・F・不二雄さんの記念館「藤子・F・不二雄ミュージアム」(川崎市多摩区)が22日、来月3日のオープンを前に、報道陣に公開された。館内には、貴重な原画のほか、キャラクターや作品にまつわるアイテム、藤子さんの仕事場を再現したコーナーや、ベレー帽やかばんといったゆかりの品が展示されている。作中に登場する“空き地”を再現した土管のある「はらっぱ」も再現され、高さ5メートルの首長竜の「ピー助」に乗ったのび太とドラえもんや「どこでもドア」のオブジェ、「きれいなジャイアン」像もお目見えした。
ウナギノボリ
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藤子・F・不二雄(本名・藤本弘)さんは1951年、藤子不二雄A(本名・安孫子素雄)さんと「藤子不二雄」として「毎日小学生新聞」に「天使の玉ちゃん」を初連載し、マンガ家デビュー。「キテレツ大百科」「エスパー魔美」など子ども向けのSFギャグマンガの名作の数々を生み出し、96年に62歳で死去した。
同ミュージアムは、向ケ丘遊園跡地に9月3日に開館予定で、約5万点の原画を収蔵・管理し、その中から常時約150点を展示する。藤子・F・不二雄さんの妻、藤本正子さんが、応援してくれた子どもたちへ恩返しをしたいとして、長年住んでいた川崎市多摩区に設置し、藤子プロが運営する。藤子・F・不二雄さんの「夢」「希望」「友情」「勇気」「大いなる好奇心」そして「人を愛する優しい気持ち」などのメッセージを広く発信する。1回最大500人収容、1日4回の完全予約制。集客目標は年間50万人。
3階建ての1階の展示室には、「ドラえもん」や「パーマン」「キテレツ大百科」など、世界にたった1枚の貴重な原画数十点を常設展示するほか、「パーマンの変身セット」「コピーロボット」など、原稿から飛び出したキャラクターや作品にまつわる数々の品を展示。「ファンタビジョン」技術を用いて、マンガができるまでを楽しく解説するコーナーも設置した。また、藤子さんの仕事場を再現した「先生の部屋」には、膨大は書籍とコレクションが天井高8.5メートルの書棚に並ぶ。ゆかりの品が並ぶ「ヒストリーロード」には、手塚治虫さんから送られたはがきや色紙も展示されている。
2階には、各作品の“第1話”を中心に約85点の原画を展示。「ドラえもん」や「オバケのQ太郎」、「ウメ星デンカ」「21エモン」「パーマン」などの第1話がダイジェストで楽しめる。ほかにも、不思議な体験ができる「みんなのひろば」や、ここでしか見られない短編映像を上映する「Fシアター」、自由にマンガを読むことができる「ライブラリースペース」や未就学児向けの「キッズスペース」なども用意されている。さらに、屋外には手動ポンプで「きれいなジャイアン」のオブジェがゆっくりと浮上する「きこりの泉」のコーナーも設置。
3階には、屋上庭園とミュージアムカフェを設置。このカフェでは「アンキパン」や「ドラえもんの耳ケーキ」などのオリジナルメニューが楽しめる。芝生が心地いい屋上庭園には、作品に登場する“空き地”を再現した土管のある広場にドラえもんがお目見え。広場の奥には、高さ5メートルのピー助の背中に乗ったのび太とドラえもんの姿も。さらに、芝生の上で気持ちよさそうに昼寝する「パーマン」たちのオブジェなどが点在する。同ミュージアムの全商品の8割以上が同館限定オリジナル商品で、約400点のアイテムが並ぶミュージアムショップ(1階)も設置。館内には、エントランスにある案内板に「“ネズミ”の入館はご遠慮いただいております」の文字があり、館内の案内表示やトイレ内にもキャラクターがあしらわれたりと、全部で100以上の楽しい仕掛けが随所に隠されており、何度来ても楽しめるようになっている。
開館時間は午前10時~午後6時。入館料は大人1000円、中高生700円、子ども(4歳以上)500円。入館時間は午前10時、正午、午後2時、午後4時の1日4回で、日時指定による予約制となる。毎週火曜と年末年始は休館する。(毎日新聞デジタル)
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