累計5800万本を出荷している人気RPG「ドラゴンクエスト」(スクウェア・エニックス)の最新作「ドラゴンクエスト10 目覚めし五つの種族」の発表会が5日開かれ、シリーズ初の本格的なオンラインゲームとして、任天堂のゲーム機「Wii」のほか、同社が12年に発売する新型機「WiiU」でも発売されることが明かされた。シリーズの生みの親・堀井雄二さんは「次はWiiで遊べるオンラインゲームです。(ドラクエの)進化系の一つと思ってもらえれば。ドラゴンクエストの名前が付く以上、手軽に短時間でも遊べるようにしたい」と自信をみせた。12年中の発売を予定している。
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「10」はシリーズ初の自社開発ソフトで、五つの大陸からなる「アストルティア」を舞台に、「オーガ」「ウェディ」「エルフ」「ドワーフ」「プクリポ」の5種族からキャラクターを選んで冒険する。シリーズおなじみの「転職」システムを採用しており、発売後にも新職業を追加するほか、クエストなどの配信も行う。公開された画面では、シリーズでおなじみのモンスター「ゴーレム」が登場し、オーガやエルフなどの種族が協力して強敵に立ち向かうシーンが流された。
一方で1人でも楽しめるよう、AI(人工知能)で動くキャラクターをつれてパーティーで冒険できるほか、自分のキャラクターを「酒場」に預けて他のプレーヤーに同行させることでも成長させることが可能。フィールドでは他のプレーヤーとの会話もでき、他のプレーヤーの助けを得て強敵に立ち向かえる。また、装備などを自分で制作できるほか、ゲーム中の世界に家を持つこともできる。さらに、ニンテンドー3DSにキャラクターを移して「すれちがい通信」も楽しめる。なお、公式サイトでベータテストの参加者を募集する予定。
発表会には、任天堂の岩田聡社長もかけつけ「(かつて)敷居の高いRPGを日本中に知らしめた実績を持つ『ドラゴンクエスト』が、オンラインゲームになってどのように(オンラインゲームを)変えていくのか。私自身も楽しみ」とエールを送った。
「ドラゴンクエスト」シリーズは、ゲームクリエーターの堀井雄二さんがシナリオとゲームデザイン、マンガ「ドラゴンボール」の鳥山明さんがキャラクターデザイン、作曲家のすぎやまこういちさんがゲームの曲をそれぞれ担当して制作している。発売日には店頭に長蛇の列ができる人気シリーズで、09年に発売されたDS版「9」では、「すれちがい通信」の機能を使ったデータ交換が話題を集めた。
15日には1~3のファミコン版とスーパーファミコン版計6タイトルを収録したWii用ソフト「ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエスト1・2・3」も発売されるほか、10月には東京・六本木で誕生25周年を記念した展覧会も開かれる。(毎日新聞デジタル)
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