俳優の山本裕典さんが26日、東京都内で行われた舞台「パレード」の制作発表記者会見に登場。「男女のルームシェア」を描いた同作にちなみ、ルームシェアにまつわるマルバツゲームが行われ、「他人の行動や秘密が気になる?」との質問に気になると回答した山本さんは、「自分が行けない友達の集まりとかすごい気になって、あとで『楽しかった?』って聞いちゃう」と素顔を見せた。友達との接し方については「僕は熱く踏み込むタイプ」と答えた山本さんだったが、舞台については共演者の福士誠治さんを引き合いに「例えば福士君の口臭が気になっても福士君に言わないし言えない。その極限状態が『パレード』なんじゃないかなって思う」と独特の表現で語り、会場の笑いを誘った。
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舞台は、第15回山本周五郎賞を受賞した吉田修一さんの小説が原作。年齢も職業も異なる4人の若者たち、先輩の彼女に恋する大学3年生の良介(山本さん)、若手人気俳優と“自称”熱愛中で無職の琴美(本仮屋ユイカさん)、イラストレーター兼雑貨屋店員の“不思議女子”未来(原田夏希さん)、映画会社勤務の几帳面な直輝(福士さん)は、都内の2LDKマンションでルームシェアをしていた。それぞれが何かを抱えながらも、干渉せず過ぎていく毎日……。そんな4人の部屋にある日、サトル(竹内寿さん)が現れる。なんとなく一緒に住むことになったサトルだが、近所では女性を狙った連続暴行事件が起き、4人が抱えていた問題も露呈し始め……というストーリーが描かれる。
10年に藤原竜也さん、香里奈さん、貫地谷しほりさん、林遣都さん、小出恵介さんらが出演し映画化されており、映画は、第60回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で国際批評家連盟賞受賞、第4回アジア・フィルム・アワードベストフィルムにノミネート、第14回釜山国際映画祭招待作品にもなり、話題を呼んだ。舞台版でも行定勲監督が演出を手がける。
会見には、山本さんをはじめ、行定監督、本仮屋さん、原田さん、竹内さん、福士さんも登場。映画を舞台化することについて行定監督は「原作を読んで非常に感銘を受けて10年間ずっと映画化したいと思って、映画化できたのが7年後。今回の舞台版の話を聞いて、他人にやられたくないなと思った」と熱い思いを告白。演出については、「舞台となる部屋に出入りする彼らが見えたり見えなかったりのオンオフを感じられればいいと思っている。映画版を裏切るのがテーマ」と意気みを語った。
舞台は12年1月16~29日に「天王洲 銀河劇場」(東京都品川区)で上映予定。(毎日新聞デジタル)