血液のがん「ろ胞性悪性リンパ腫」の闘病生活から復帰したロックバンド「SOPHIA」の都啓一さんが31日、がんで余命宣告を受けた青年の姿を描いた米映画「50/50(フィフティ・フィフティ)」(ジョナサン・レヴィン監督)の試写会にゲストで登場。抗がん剤治療による闘病は「本当にしんどくて、半年ほど治療して寛解(かんかい)したと聞いたときは、初めて家内が泣くのを見た。苦労をかけたんだと、そのときリアルに感じました」としみじみ。バンドのボーカル、松岡充さんからもサポートを受けたといい、「いろいろ親身になってやってもらった。家でできる仕事をふってくれたり、どうにかして、ぼくの免疫力を上げようとしてくれた。この映画の友情とリンクするところがありましたね」と感謝した。
ウナギノボリ
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イベントには、自らのがん克服の体験を基にして脚本を手がけた脚本家のウィル・レイサーさんも出席し、「がんになって、急に周りが気を使いだしたり、友人からたくさんのアドバイスをもらったりしたが、周りが気を使いすぎるのが嫌だった。『あまり患者に気を使わないで』と言いたい。傷つけることもあるかもしれないが、それでもいい。一番大切なことは、とにかく近くにいてあげること、そして、一緒に笑ってください」と呼びかけた。都さんも「ぼく自身、がんになるなんて思っていなかったので、この病気に誰がなってもおかしくないし、今現在も気づかずに抱えている人もいるかもしれない。早期発見は大事です。早く見つけて、早く治しましょうということをたくさんの人に知ってほしい」と訴えた。
「50/50」は、がんを克服したレイサーさんの実体験を基に映画化。親友である酒も飲まず、たばこも吸わない27歳の青年・アダムが突然、5年生存率50%という余命宣告を受ける。生活環境は一変し、会社の同僚はよそよそしくなり、恋人も看病の重圧に負けそうになるなど、今までどおりに接してくれたのは親友のカイルだけ。アダムはカイルとともに病気をネタにナンパしたり、がんの日々を笑い飛ばそうと試みるが、やがて進行する病魔に平穏を装うことができなくなり……というストーリー。12月1日から全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)
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