ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、月刊少女マンガ誌「Cookie(クッキー)」(集英社)で連載、塾の“先生”となった男子高生とその“生徒”の女子中高生たちの交流を描いた持田あきさん作、槙ようこさん画のマンガ「zen zen」です。
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物語は高校2年の主人公・古瀬哲が、亡くなった兄・直一が経営していた学習塾を閉塾すると宣言する場面から始まる。塾に通っていたのは直一に憧れる女子中高生ばかり。彼女らは閉塾を受け入れようとせず、毎日塾にやってくる。そして哲は、兄のある“形見”を見つけたことをきっかけに、彼女らに対して“先生”として向き合っていく。
大人気マンガ家姉妹による奇跡のコラボ感動コメディー第1巻ついに発売! 10年、六本木のうどん屋。作画担当・槙ようこ先生の「男の子が主人公で女の子がわんさか出てくる話がいい」という言葉に、話担当・持田あき先生がうどんをすするのも忘れて考えだしてしまった作品、それが「zen zen」なのです。
大ヒット作「愛してるぜベイベ★★」の槙先生と、「おもいで金平糖」シリーズでスマッシュヒットを飛ばす持田先生は、非常に仲のいい姉妹です。幼いころから共にマンガ家を目指し、それぞれ高校生の時に「りぼん」でデビュー。いつかコラボ作品を作ろうと言い合っていた2人の思いが詰まった作品なのです。
槙先生の華麗でキュートな絵柄と、持田先生のテンポのいいストーリー展開が見事なマッチングを見せたハートフルコメディー。“担当的”には、サトルの“イケてない”ギャグ絵がツボでツボで、毎回原稿を見るのが楽しみでした。風邪をひいて額に冷却ジェルシートを貼って、スエットを靴下に“イン”しているサトルとか、最高です。それに、わんさか出てくる女子たちのかわいいこと! 思わず見とれます!
秋の夜長に、笑って泣いて、ほっこりしつつも秋晴れの空のように心が晴れる1作、ぜひご一読くださいませ。
物語にたくさん登場する女の子たち、外からは女子高生やギャルといった言葉でひとくくりにしてしまいがちな彼女たちにもそれぞれのドラマがあるという、当たり前なのに忘れがちなことに気づかされました。そして哲や彼女たちから語られる直一との思い出や、大切な人を亡くした喪失感。それでも自分の心の弱さを認めて、前を向いていこうという共通の思いに思わず涙しそうになりました。少し泣いた後、最後は笑顔で終われる温かい物語です。タイトルにもなっている「全然!」というセリフが実に良いポイントで使われていて、ぐっときますよ。
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