PSVita:「なぞる」「たたく」が気持ちいい メモリーカードが必須 新型機の楽しみ方

17日に発売された新型携帯ゲーム機「プレイステーションVita」
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17日に発売された新型携帯ゲーム機「プレイステーションVita」

 17日に発売されたソニー・コンピューターエンタテインメント(SCE)の新型携帯ゲーム機「プレイステーション(PS)Vita」は、5インチの有機ELのディスプレーをはじめ、タッチパネル、ジャイロセンサーなどの機能を搭載、通信機能も充実させた期待のゲーム機だ。

ウナギノボリ

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 17日に東京・渋谷の「SHIBUYA TSUTAYA」で「PSVita」の「3G/Wi-Fi」モデルを購入した。箱を開けてゲーム機を持ち上げてみると、想像していたよりずっしりした感じだ。画面上部のボタンを押すと、まずは言語と時間の設定があり、その後に3G(携帯電話回線)が自動で設定され、自分の生年月日などの基礎データを登録して、数分程度でメニューにあたる「ホーム画面」が表示された。

 一通り触った印象は、「なぞる」「たたく」といった操作が気持ちいいことだ。特にアプリケーションを終わらせるとき、画面の右上に指を当ててから左下へとスライドさせる「本のページをめくるような操作」は病みつきになりそう。タッチする操作は、スマートフォンに近いが、「めくる」「ゲーム機の背面を指の腹でたたく」など多彩で、ゲーム機本体を傾けて画面内の物体を転がしたり、ゲーム機を両手でしっかり持ってスナップを利かせるように振る……というユニークな操作もある。

 もちろんゲーム画面は、有機ELだけに、PS3の画面を携帯で見るような別格の美しさだ。トレジャーハンターの活躍を描いたゲーム「アンチャーテッド」では、炎のゆらめきや煙、木材の木目もくっきりと見える。

 PS3でテレビを視聴・録画できる周辺機器「トルネ」やソニーのブルーレイレコーダーを使えば、テレビ番組なども見ることができるが、ここでも美しさ際立つ。PSPと比べれば一目瞭然(りょうぜん)。映画の黒い部分の映像などもくっきりと表現され、サッカーの試合ではボールの回転、芝生の目までも見える。「持ち出せる、持ち歩けるPS3」という感じだ。

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 ゲーム以外では、ユニークな二つのアプリケーションが注目だ。一つは操作方法をゲーム感覚で楽しめる「ウェルカムパーク」だ。このアプリは、PSVitaの特殊な操作を覚えてもらうためにあるアプリなのだが、これだけで十分遊べる。画面のタッチ方法が分かる「クイックタッチ」や、ゲーム機本体を傾けて弾むボールをうまく避ける「スライダー」など5種類のゲームがある。マイクを使って録音した音がサウンドになる「ループボイス」は、ゲーム機に触ったことのない人や、幼児でも遊べる優れもののアプリだ。

 もう一つは、3GかWi-Fiの通信回線を使い、周囲にいる他の「PSVita」のユーザー位置情報を取得するアプリ「near」だ。周囲のユーザー情報を探し出したり、過去の一定期間までさかのぼって情報を取得できる機能がある。プロフィルの移動履歴のデータは公開、非公開の設定が可能で、ゲームの武器やアイテムのデータを受け取ったり、組み合わせ方やアイデアでは、遊ぶ幅が広がりそう。個人情報の管理に気を付ける必要はあるが、コミュニケーションの点からいえば可能性を感じさせるアプリだ。

 他にも機能は満載で、他にもフレンド登録した仲間とメッセージをやりとりしたり、ボイスチャットをしたり、スカイプやツイッターにも対応する。もちろん、PSPやPS3と同様にオンラインショッピングの利用、体験ゲームの配信もできる。

 ただし注意点が一つあって、別売りの「メモリーカード」(4GB/2200円~32GB/9500円)を本体と同時に買うことが必要ということだ。PSVitaには記憶媒体がないため、メモリーカードがないとダウンロード配信や、映像コンテンツの視聴もできない。また、同時発売の24タイトルのうち6タイトルはメモリカードがないとゲームは起動せず(対象ゲームのパッケージには「メモリーカード必須」の注意書きがある)、ダウンロード専用も4タイトルある。「PSVitaとお気に入りのソフトを買ったが動かない。ダウンロードができない……」ということがないよう注意したい。

◇メモリーカードが必要な本体同時発売タイトル一覧(6タイトル)

みんなのGOLF6▽アンチャーテッド 地図なき冒険の始まり▽モンスターレーダー(以上SCE)▽リッジレーサー(バンダイナムコゲームス)▽ドリームクラブZEROポータブル(ディースリー・パブリッシャー)▽魔界戦記ディスガイア3 Return」(日本一ソフトウェア)

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