俳優の堺雅人さんが21日、「第36回報知映画賞」の主演男優賞を受賞し、東京都内で開催された授賞式で、受賞作品の一つとなった映画「武士の家計簿」の監督で20日死去した森田芳光さんについて「時には大きな巨人のようで、時には手のつけられないだだっ子のようにスタッフを巻き込みながら……」と涙を浮かべながらしのんだ。
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「報知映画賞」は、報知新聞社が主催し、76年に制定された映画賞。堺さんは「武士の家計簿」のほか、「日輪の遺産」(佐々部清監督)、「ツレがうつになりまして。」(佐々部清監督)に出演し、主演男優賞を受賞した。堺さんは森田さんの人柄をしのびながら「(森田さんから)何かを受け継いだかは甚だ自信はありませんが、ご一緒したことを胸にこれからも頑張っていこうと思います」と語った。
作品賞は「八日目の蝉」(成島出監督)、主演女優賞は同作や「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」(東陽一監督)で主演を務めた女優の永作博美さんが受賞。また「冷たい熱帯魚」(園子温監督)が監督賞と俳優のでんでんさんの助演男優賞との2冠を獲得し、助演女優賞は「阪急電車 片道15分の奇跡」(三宅喜重監督)に出演した女優の宮本信子さんが初受賞した。「一枚のハガキ」の新藤兼人監督、「大鹿村騒動記」の故・原田芳雄さんには特別賞が贈られた。
授賞式には、「ツレがうつになりまして。」で堺さんの妻役を演じた女優の宮崎あおいさんも登壇し、堺さんに花束を手渡した。堺さんは、宮崎さんに感謝の言葉を述べ「一つずつ欲張らずにやっていきたい。今回の賞も叱咤(しった)激励されているような気がします」と気を引き締めていた。
また、授賞式には、永作さんや宮本さん、園監督ら受賞者のほか、「阪急電車 片道15分の奇跡」で宮本さんと共演した女優の中谷美紀さん、「大鹿村騒動記」に出演した俳優の石橋蓮司さんらも登壇した。(毎日新聞デジタル)
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