アキバ中古ゲーム市況:据え置き機不振で年末は厳しい結果 「心霊カメラ」ブレークの気配

 東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、11年の中古市場の年末商戦を振り返ってもらいます。

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 年末商戦は3DSの人気タイトルやPSVitaの発売もあって盛り上がりましたが、全体的には例年より厳しい結果となっています。特にクリスマス需要が、トレーディングカードや仮面ライダーのベルトなどのおもちゃに取られた影響も無視できません。また、目玉タイトル不足に加え、携帯機に比べてソフトの単価が高い据え置き機の不振も売り上げ減に拍車をかけました。

 中古市場は「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」(PS3、バンダイナムコゲームス)、「ファイナルファンタジー13−2」(同、スクウェア・エニックス)、「ファイナルファンタジー零式」(PSP、同)あたりが人気でした。特に「ガンダム」の勢いは予想以上。いまだにジョイスティックの品薄が続いていて、あれば売れるという状態が続いています。中国で生産されているようなのですが、1月下旬には中国が旧正月に入って生産がストップしてしまうため、2~3月まで品薄状態が続きそうです。

 今週は人気シリーズの最新作「スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神2」(PSP、バンダイナムコゲームス)、「心霊カメラ」(3DS、任天堂)あたりに注目。「魔装機神2」は、「スパロボ」シリーズ久々の新作ということでヒットしそう。DSでリメークされた前作「魔装機神」は苦戦しましたが、作品的にはPSPのユーザーの方がマッチしているかもしれません。「心霊カメラ」は、心霊写真風の写真が簡単に撮れる新機軸のゲームで、ライトユーザーの人気を集めそう。ブレークする気配もあり、週末には売り切れるかもしれません。

 ◇11年12月21~27日の中古ランキング(以下トレーダー調べ)

1位 機動戦士ガンダム エクストリームバーサス(PS3)

2位 セブンスドラゴン2020(PSP)

3位 ファイナルファンタジー零式(PSP)

4位 ファイナルファンタジー13−2(PS3)

5位 モンスターハンターポータブル3rd(PSP)

6位 スーパーマリオ3Dランド(3DS)

7位 マリオカート7(3DS)

8位 ゼルダの伝説 時のオカリナ3D(3DS)

9位 モンスターハンター3G(3DS)

10位 初音ミク プロジェクトディーヴァ エクステンド(PSP)

 ◇11年12月28日~12年1月3日

1位 ファイナルファンタジー13−2(PS3)

2位 機動戦士ガンダム エクストリームバーサス(PS3)

3位 ファイナルファンタジー零式(PSP)

4位 セブンスドラゴン2020(PSP)

5位 モンスターハンターポータブル3rd(PSP)

6位 モンスターハンター3G(3DS)

7位 無双OROCHI2(PS3)

8位 閃乱カグラ−少女達の真影−(3DS)

9位 真かまいたちの夜 11人目の訪問者(PS3)

10位 ブレイブルー コンティニュアムシフト エクステンド(PS3)

 ◇1月4~10日

1位 機動戦士ガンダム エクストリームバーサス(PS3)

2位 無双OROCHI2(PS3)

3位 ファイナルファンタジー13−2(PS3)

4位 モンスターハンター3G(3DS)

5位 ファイナルファンタジー零式(PSP)

6位 セブンスドラゴン2020(PSP)

7位 マリオカート7(3DS)

8位 モンスターハンターポータブル3rd(PSP)

9位 ザ エルダースクロールズ5:スカイリム(Xbox360)

10位 コールオブデューティ モダン・ウォーフェア3 吹き替え版(PS3)

 ◇プロフィル

 小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

 中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。

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