小川彌生さんがマンガ誌「Kiss」に連載したマンガが原作で、03年に小雪さんと「嵐」の松本潤さんが出演したTBS系のドラマも人気を博した「きみはペット」の韓国映画版(キム・ビョンゴン監督)が21日、公開される。チャン・グンソクさんの主演が話題だが、英国で映画修業をしてきたというキム・ビョンゴン監督が、さわやかに人間模様を描き出した。笑いの配分も抜群でキュートな恋愛映画に仕上がっている。
ウナギノボリ
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チ・ウニ(キム・ハヌルさん)はファッション誌の編集者。帰国生の高学歴で、部下からは恐れられていたが、恋人にフラれ、仕事では左遷される。ある日、弟が友人のカン・イノ(チャンさん)を連れてくる。イノはダンサーで、住むところがなくて困っていた。「ペットになって同居する」といい出すイノを受け入れ、2人の奇妙な同居生活が始まったが……。イノはペット代わりにしては癒やし効果はなく、結構ずうずうしい。ウニは会社でのストレスをイノに当たる。そんなとき、ウニの初恋の人チャ・ウソン(リュ・テジュンさん)先輩が現れて……というラブストーリー。
思わずお世話したくなる男子をグンちゃんが魅力たっぷりに演じている。歌やダンスなども披露し、アイドル映画っぽい要素も、求めに応じて器用にこなせるところは彼の才能ではないだろうか。一方でキムさんが高学歴女子の悩みを可愛らしく演じていてバランスがいい。キムさんが演じるウニは31歳。韓国ではウニのような高学歴・高収入の女性は増えているという。しかし、結婚や子育ての話題ばかりするウニの友人たちのような女性の方がまだまだ大多数なのだろう。女性たちのやりとりが面白い。監督は英国修業のたまものか、ウイットに富んだ笑いのシーンの入れ方が絶妙。せりふに頼り過ぎていないところもいい。心のすれ違いと微妙な2人の距離がちょっとした仕草や表情に表れている。21日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)ほか全国で公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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