桜 稲垣早希の補完計画：「聖☆おにいさん」　「もしもコント」の味わい？

　アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のヒロイン・アスカの物まねで知られるお笑い芸人の桜 稲垣早希さん。「エヴァ」だけでなくさまざまなアニメやマンガ、ゲームが大好きという稲垣さんが、熱い思いを語ります。

ウナギノボリ

解説：新たな“最高峰”を目指したガンプラ　45周年のこだわりとは

　◇

　今回ご紹介するのは中村光さんのマンガ「聖☆おにいさん」（講談社）です。この作品はブッダとキリスト（イエス）がもしこの世で生活していたらという「もしもコント」のような作品です。

　このマンガのどこが好きかというと、まずキャラが大好きです。

　ブッダとイエス、どちらも個性的で兄弟みたいな関係がほっこりします。マイペースでチャレンジャーなイエスに対して、それを見守りつつ、いきなり熱いこだわりをみせるちょっと天然なブッダ。神ゆえの悩みから、庶民的な日常の悩みなど、さまざまなことが2人に襲いかかります。神様と仏様なんだから、もっとど派手な生活なのかと思いきや、クリスマスのお互いのプレゼントにニンテンドーDSや、海外ドラマ「LOST」のDVDボックスを選んだり。

　ブッダが主婦みたいに、節約上手なのも面白いです。無駄遣いするイエスにブッダが説教する図は、見た目おじさん同士なのに、ものすごく可愛く見えるんですよね。

　でも、ポップなギャグマンガの中に、本当に聖書のエピソードなどから、話が展開したりして、勉強にもなります。例えば、太りすぎてジーパンのファスナーが閉まらないのを、海を割ったモーゼの奇跡と結びつけたり、内緒でアルバイトをすることになったイエスが、ブッダにばれないように後光を出して顔を隠そうとしたら余計ばれたり……。ブッダはブッダで、イエスがくれた石釜スチームオーブンに大喜びで、「正直、祇園精舎をもらったときくらいうれしい！」と言ってはしゃいだりするんですよ。

　このマンガはほっこりしたいときに見てほしいですね。私はいつも一日お仕事で疲れて帰ってきた晩、お風呂につかりながら見ています＾＾　イエスとブッダが幸せな眠りに導いてくれますよ。

　◇プロフィル

　桜 稲垣早希（さくら　いながき・さき）＝83年神戸市生まれ。07年2月に、お笑いコンビ「桜」を結成。07年の「M−1グランプリ」で3回戦に進出するなど活躍していたが、09年末に相方がコンビを卒業し、ピン芸人として活動。アニメ「エヴァンゲリオン」のヒロイン、アスカの物まねで知られ、バラエティー番組「ロケみつ」（毎日放送）でブレーク。「R−1ぐらんぷり」で2年連続で準決勝に進出したほか、「吉本べっぴんランキング」でも2年連続で2位を獲得している。最近ではバラエティー番組などでナレーションもこなすなど、芸の幅を広げている。