フジテレビの豊田皓社長は24日の定例会見で、俳優のオダギリジョーさん主演で4月にスタート予定の連続ドラマ「家族のうた」(日曜午後9時)が過去にTBSで放送された人気連続ドラマに設定が似ていると一部報道で指摘されている件について、TBS側と話し合いをもったことを明かした。同局編成制作局のドラマ担当責任者とプロデューサーが20日、TBSの八木康夫取締役と脚本家の伴一彦さんと直接会い、話し合いをしたといい、「当方としてはオリジナル作品として取り組んでいるつもり。先方のいうように模倣や盗作といわれるのは本意ではない。ご指摘の部分にはアレンジをする、直すなど現在、検討している。伴さんや八木さんが納得していただける作品になれば」との見解を示した。
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「模倣しているのでは」とTBS側が指摘しているのはTBSで87年に放送された田村正和さん主演の「パパはニュースキャスター」で、伴さんが脚本を手がけ、八木取締役がプロデューサーを務めていた。田村さん演じるニュースキャスターの鏡竜太郎の元に、ある日、酒の席で口説いた女性の娘だと名乗る3人の娘がやってきて、同居することになるというコメディードラマ。スペシャルドラマも3本制作されている。
一方、フジテレビの新ドラマ「家族のうた」は、バンドの解散以降、落ちぶれた生活を送っているオダギリさんが演じるミュージシャンが主人公。酒に弱く、酔えば目の前の女性を見境なく口説き、目が覚めれば記憶がない……という主人公の目の前にある日、中学1年生の3人の娘が現れる。主人公は、世間にも所属事務所にも娘の存在を隠して娘たちと共同生活をし、娘たちに振り回されながら、人として父親として成長していく……という物語。
豊田社長は、話し合いの経緯を「八木さんの方からおたずねがあった。プレスリリースをご覧になってのおたずねだったと思う。それでは真意を説明したいということでこちらからお願いをしてお伺いしました」と説明。また記者から、企画の段階で「パパはニュースキャスター」を認識していなかったのかと説明を求められると「担当のディレクターは子供のころ、おぼろげながら見たような感じがあるという話だった」とコメントした。またどの部分をどう変えるかという問いには「そこは聞いていない。誤解を受けないような形にしたい。(伴さんとTBS八木取締役も)どう変えて、どういう放送になるかというのを見守ってくださるのでは」と話した。(毎日新聞デジタル)
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