ゲーム研究に関する国際学会「DiGRA(Digital Games Research Association)」の日本支部「日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)」の年次大会が25、26の両日、京都市北区の立命館大で開かれた。デジタルゲームに関係する国際学会「GAMEON ASIA」の年次大会も同時に開催され、初日は最新のゲームAI(人工知能)からアーケードゲームの前史までさまざまな議論が交わされた。
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基調講演では、業界紙「ゲームマシン」の編集長も務めた赤木真澄さんが、「アーケードゲーム産業の成り立ち」と題して講演した。赤木さんは米国の発明家トーマス・エジソンが発明した「フォノグラフ」(蓄音機の原形)や、キネトスコープ(のぞき込み式の映写機)を、コインを投入させて鑑賞させるビジネスが19世紀末にアメリカで誕生し、これがピンボールやアーケードゲームにつながったと論じた。ゲーム「パックマン」の生みの親で、東京工芸大の岩谷徹教授もコーディネーターとして参加し、「フォノグラフから音楽産業が生まれ、白熱灯から映画産業が生まれたように、娯楽産業は常に外部の技術革新を活用して成長してきた」と解説した。
GAMEON ASIAの基調講演では、ゲームAIの専門家として知られ、DiGRA JAPANの若手奨励賞も受賞したスクウェア・エニックスの三宅陽一郎さんが「ゲーム、AI、CG が作る未来」と題して講演した。三宅さんはゲームAIが▽キャラクターのふるまい▽データの自動生成▽プレーヤーの行動に即した自動対応−−の3分野で進化してきたと説明。その上でこれらは互いに関連性があり、今後は有機的に関係性を持ちながら進化していく必要があると論じた。
DiGRA JAPAN会長で立命館大の細井浩一教授は「本学会は文系から理系、研究者から産業界のクリエーターと、さまざまな会員や論文が集まる多様性が特徴だ。その中でもゲームの歴史とアーカイブ(保存記録)は、本学会ならではで、今後も力を入れていきたい」と話した。(小野憲史/フリーライター)
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