0歳児からクラシックファンまで、自由なスタイルで誰でも楽しめるクラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」が東京・丸の内で27日にスタートし、丸ビル1階 「マルキューブ」(東京都千代田区)で、オープニングセレモニーが行われた。
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「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」は、フランス北西部の港町ナントで95年に誕生したクラシックの音楽祭。今年で8回目の開催となる「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は、05年に東京でスタートし、11年までに述べ480万人の来場者数を集めている。今年のテーマは「サクル・リュス(ロシアの祭典)」と題し、19世紀から現代までの激動のロシアで生まれた大作曲家のチャイコフスキー、ラフマニノフ、ストラヴィンスキーらの曲が演奏され、革新的なロシア音楽の変遷をたどることができる。
セレモニーでは、近藤誠一文化庁長官が登壇しあいさつしたほか、今年のテーマに合わせてロシアで一番人気のあるキャラクターのチェブラーシカが、同音楽祭のアーティスティック・ディレクター、ルネ・マルタンさんの手紙を持って式典に参加。ロシア人女性ピアニストのイリーナ・メジューエワさんによる記念コンサートも行われた。
同音楽祭と連動して無料のエリアコンサートなどを実施している三菱地所の街ブランド企画部の加藤浩志副長は、東日本大震災の影響で開催自体が危ぶまれたが、規模を縮小して行った昨年の同音楽祭を振り返りつつ、「今年は例年の規模を取り戻し、無事に開催することができたばかりか、丸の内エリアでは過去最多となる約110公演の無料コンサートが実現できる」と喜んだ。今年の見どころは、ウィーン少年合唱団(シューベルト組)や東京シティ・バレエ団といった豪華なアーティストのパフォーマンス、さらに丸ビルや新丸ビル、丸の内オアゾ、東京ビル TOKIAで行われる「チャイコフスキーとロシア音楽展」だといい、「本物の音楽やチャイコフスキーの直筆書簡などの展示物で、さまざまな角度からロシア音楽を感じられる」と見どころを話した。
丸の内エリアでは、同音楽祭のほか、丸の内仲通りのアート作品展示、現代美術のアワード展「アートアワードトーキョー 丸の内」など、芸術への取り組みに力を入れており、加藤副長は「ビジネス街としての働く機能が充実した丸の内に、さらに訪れたくなるような魅力を厚くしたい。美術館などの施設も多い丸の内から、楽しい文化や芸術の情報を発信したい」と思いを語り、同音楽祭は「街のいろいろな場所でクラシックが気軽に聞ける。普段街で働いている人は気持ちを切り替えて楽しんでほしい。特に時間がなくてコンサートに来られないお母さん方向けの企画も多いので、ご家族でゴールデンウイークを丸の内で楽しんでほしい」とアピールした。
27日から開催中の無料のエリアコンサートは、丸ビルをはじめ丸の内エリア各会場でクラシックを中心に開催。音楽祭は、5月3日から東京国際フォーラム(東京都千代田区)を会場に、約350公演(うち有料公演約150公演)。5月5日まで。(毎日新聞デジタル)
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