女優の檀れいさんと歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんが初共演する舞台「ふるあめりかに袖はぬらさじ」の制作発表会見が28日、東京都内で開かれた。檀さんは、玉三郎さんの印象を「私がこんなことをいうのは、おこがましいのですが、一役者、一演出家として素晴らしい。ご一緒できる喜びと緊張感に包まれています」とコメント。また檀さんは、過去に宮沢りえさんや寺島しのぶさんらが演じた亀遊役に挑戦することについて「素晴らしい女優さんが演じてきた役なので、おけいこでいっぱい学んで、一日1ミリでも成長できるように頑張りたいと思います」と意気込むと、玉三郎さんは「檀さんは劇団にいらして、十分に経験を積んでおられる方。一緒に楽しんでいきたい」と期待を寄せた。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
「ふるあめりかに袖はぬらさじ」は有吉佐和子さんの戯曲で、初演は72年。故・杉村春子さんが主人公・お園を演じたことで知られ、玉三郎さんが同役に挑戦するのは10回目となる。舞台は、幕末の横浜の遊郭・岩亀楼(がんきろう)。遊女・亀遊(檀さん)は、外国人への身請けを拒み、自害する。亀遊と顔なじみだった芸者・お園(玉三郎さん)は、亀遊の自害を脚色しながら話を広め、やがて亀遊は“攘夷女郎のヒロイン”として祭り上げられるようになる。しかし、お園の語りが脚色であることが判明する……という物語。亀遊と恋仲だった通辞の藤吉を俳優の松田悟志さんが演じ、玉三郎さんは舞台セットや照明、衣装などを監修する。
会見には、松田さんも登場。松田さんは、同舞台に出演することについて「坂東玉三郎さんに『僕にできますか?』と聞いたら、『大丈夫です』といわれた。うのみにしています」と話した。また、松田さんは、檀さんの印象を「テレビで何度も拝見させていただいていて、お会いして、キレイな人だな……と思った」とコメント。檀さんは松田さんについて「舞台に対して誠実な方」と話すと、松田さんは「僕は舞台以外も誠実ですよ」と猛アピールし、玉三郎さんや報道陣を笑わせていた。
「ふるあめりかに袖はぬらさじ」は赤坂ACTシアター(東京都港区)で9月28日~10月21日に上演。(毎日新聞デジタル)