西田敏行:故郷・福島が舞台の大河「八重の桜」に出演 キャストは「会津で有名な人ばかり」

大河ドラマ「八重の桜」の新キャスト発表会見に登場した西田敏行さん
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大河ドラマ「八重の桜」の新キャスト発表会見に登場した西田敏行さん

 福島県出身の俳優・西田敏行さんが会津(現在の福島県)を舞台とした綾瀬はるかさん主演の13年のNHK大河ドラマ「八重の桜」で、会津藩の家老・西郷頼母(たのも)を演じることが30日、発表された。西田さんは同日、NHK放送センター(東京都渋谷区)で開かれた新キャストの発表会見に登場し、「(東日本大震災が起こった)3.11以降、仮設住宅や避難所で、このドラマをご覧になる方がたくさんいらっしゃると思います。(ドラマは)福島県に美しくも雄々しく、見事に幕末を生き抜いた人たちがいるということを全国に知ってもらう機会になる。今、失いかけている福島県人としての矜持(きょうじ)を取り戻していただくきっかけになればと思います」と故郷にメッセージを送った。

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 西田さんが演じる西郷頼母は代々、同藩の家老を務める家柄に生まれ、京都守護職就任を要請された藩主・松平容保に辞退を進言し、上洛して守護職辞退を申し立てたため、家老職を解任される。戊辰戦争時は家老に復職するが、総督として戦った「白河口の戦い」で惨敗し、“藩主一同玉砕”を進言したことで、城から退去させられる。その後、旧幕府軍の榎本武揚と合流して箱館(現・函館)に向かう……という役どころ。

 このたび、発表されたキャストは16人で、八重の兄・山本覚馬(かくま)を西島秀俊さん、八重の最初の夫・川崎尚之助(しょうのすけ)を長谷川博己さん、八重のライバル・中野竹子を黒木メイサさん、八重の幼なじみ・日向ユキを剛力彩芽さん、八重の父・権八(ごんぱち)を松重豊さん、八重の母・佐久を風吹ジュンさん、兄・覚馬の妻・うらを長谷川京子さん、八重の弟・三郎を工藤阿須加さんが演じる。さらに、会津藩の最後の藩主・松平容保を綾野剛さん、会津の若き知将・山川大蔵(おおくら)を玉山鉄二さん、主席家老・梶原平馬(へいま)を池内博之さん、家老・神保内蔵助の長男・修理(しゅり)を斎藤工さん、「薩会同盟」の立役者・秋月悌次郎(ていじろう)を北村有起哉さん、容保の義姉・照姫を稲森いずみさん、“鬼神”の異名を持つ佐川官兵衛を中村獅童さんが演じることも発表された。

 会見では風吹さん、北村さん以外の新キャストと主演の綾瀬さんが登場。西島さんが「お話をいただいてから人物を知りました」と話すなど、多くの出演者は自身が演じる人物を知らなかったようだが、西田さんは「全国的に知られていないとおっしゃる方もいますが、会津では有名な方ばかり。自信を持っていただきたいと思います」と共演者に呼びかけた。また、西田さんは八重について「体制にあらがったけど、そのあらがいが日本を築く礎になった。新しい価値観を作るきっかけとなった」と熱く語った。

 ドラマでは、福島県出身で戊辰戦争の落日、会津の鶴ケ城に500人の女たちと立てこもり、銃を持って戦ったことから“幕末のジャンヌ・ダルク”と呼ばれる主人公・八重(1845~1932)の一生を描く。脚本は「ゲゲゲの女房」の山本むつみさん、テーマ音楽は坂本龍一さんが担当する。13年1月から放送。全50回を予定。(毎日新聞デジタル)

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