松坂桃李:猫と同居の役なのに「猫アレルギーだった」 主演映画「グッドカミング」を語る

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 俳優の松坂桃李さんが、福岡出身の男性3人組ユニット「Good Coming」の楽曲とコラボレートで作られた短編映画「グッドカミング~トオルとネコ、たまに猫~」(月川翔監督)に主演する。松坂さんと「Good Coming」が取材に応じ、作品への思いを語った。

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 映画は、万年皿洗いのイタリアンシェフ見習トオル(松坂さん)は、ある夜酔っ払って1匹の“猫”を家に連れて帰る。 翌朝目が覚めると、隣にいたのは1人の女性“ネコ”だった。いつの間にかトオルはネコに後押しされ、一人前のコックに成長していく……という青年の成長と恋模様をさわやかに描いた青春ラブストーリー。

 松坂さんと3人の出会いはライブだったといい「『何か一緒にできたらいいね』と話していたのが、短編映画だったのがうれしい。こんなに早く実現するとは」と喜び、ボーカルの桐明孝旨さんも「ストーリーと桃李くんがぴったりだと思いました。桃李くんがやってくれてよかった」と絶賛した。

 松坂さんは「実家で犬を飼っているので犬派。実は猫アレルギーなんです」と明かし、「映画を撮る前に検査して、初めて(アレルギーが)分かった(笑い)、いや~今さら……と思った」と苦笑い。猫との初共演は「若干戸惑いましたね。遅い時間帯は猫が眠たくなっちゃうので(笑い)、なるべく元気な時間帯に、とかはありました」と苦労を明かした。

 実家では料理を作っていたという松坂さん。見習いシェフ役については「自分の等身大に近い。見てると自分の高校・大学時代を思い出して懐かしい」と振り返った。得意料理を聞くと「オムライス。味付けはケチャップだけの簡単な物」と照れながら、見習いコックを演じても「料理人魂に火は付かなかったですね」と苦笑い。

 映画の主題歌「明日に」は、2月にデビューしたばかりの「Good Coming」が台本を読んで書き下ろした。ギターの原口和之さんは「映画には共感するところがたくさんあって、頑張っていたらいつか光が差す、おれたちがたどってきた道を曲にしていいんだと思った」と語り、桐明さんも「なるべく経験したことを歌に乗せたいと思った」という。松坂さんは「演技していると何度かメンタルが折れそうになることがある。けれどこの曲はぽんと背中を押してくれる。もう一度やる気にさせてくれる」と曲の魅力を語った。

 映画には、3人もカメオ出演しており、松坂さんの先輩役を演じた桐明さんは「あの役しかできなかったというくらい、ナチュラルに緊張せずにできた」と満足げ。ウエーターを演じた原口さんは「接客業のバイトをやっていたんですけれど、役に立たなかった。ライブとまた違う緊張でガチガチ」と苦笑い。シェフを演じたDJ兼キーボード、ベースの金井田健太さんは「ひたすらサラダと向き合っていて、普段一番しゃべるのにせりふがない役でした」と笑顔で初の役者体験を明かした。

 映画の手応えについて、松坂さんは「お客さんの前に立って、初めて実感するんだろうな」といい、「まだ映画は作っている途中。お客さんの前で初めて出来上がるので、気持ちはまだ温めておきます」と語った。映画は4日の1日のみ、全国のTOHOシネマズ35館限定で上映される。(毎日新聞デジタル)

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