木村佳乃:子供の服に幸せ感じる 劇場版「アンパンマン」でバンナ役

母親になった心境などを語った木村佳乃さん
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母親になった心境などを語った木村佳乃さん

 女優の木村佳乃さんが、現在公開されているアンパンマンの劇場版アニメ24作「それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島」(矢野博之監督)でバナナ島の女王バンナの声を担当している。ピンチを迎えたバナナ島で、周囲の助けを拒んでいた意地っ張りのバンナが、アンパンマンに勇気と元気をもらい、力を合わせることを決意する……というストーリー。自宅は、生後8カ月の愛娘のアンパンマングッズであふれている、と笑顔を見せる木村さんに、母親になった心境や今後のキャリアなどについて聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 11年11月に第1子となる女の子を出産した木村さん。出産後は今年5月から放送された主演連続ドラマ「はつ恋」(NHK)で女優として本格復帰し、出産前と変わらないプロポーションを見せた。何か特別なトレーニングをしたかと聞くと「一切、何もしなかったです。子育てが忙しくて母乳もあげてましたから、おなかがすいてよく食べていました」と振り返り、「NHKのドラマを撮ったのが、一番のダイエットかな。(撮影は)ハードですから。“ドラマダイエット”ですね」とジョーク交じりに語った。

 出産をへて感じたことは「彼女(娘)の人生において責任が全部私にある」ということ。生活も考えも「がらっと変わった」といい、「いきなり母になったわけではなくて、(妊娠と出産で)だんだん子供が私を母親にしてくれる」と実感しているという。今は子育てと仕事で忙しいものの、「自分の時間は娘と一緒にいる時間。アンパンマンで遊んだり、散歩に出かけたり」と母の顔でほほ笑む。また「子供の服を干したり、たたんでいるときは幸せな気分になりますね。こんな小さいの着てるんだあって」と笑顔がこぼれる。

 女優としては、10年に湊かなえさんのベストセラー小説を映画化した「告白」で犯罪者である息子を溺愛する母親役や、現在放送中のドラマ「息もできない夏」(フジテレビ系、毎週火曜午後9時)でDVが原因で長女を無戸籍にしてしまった母親役など、さまざまな難役に挑戦。今後のキャリアについて「女優はその年齢に合ったいろいろな役柄があるので、これからも子供のいる役、いない役、いろんな役をやらせていただきたいなと思います。スタンスは(出産前と)そんなに変わらないですね」といい、悪役も「いただけるなら」と意欲的だ。

 海外アニメのアフレコは多数担当したことがある木村さんだが、日本のアニメで声優を務めるのは今回が初めて。収録では、他のキャストの声が録音された状態で最後に声を吹き込んだことから「(アンパンマン役の)戸田恵子さんの『アンパーンチ!』を聴いて感動しました!」と大喜びだった。アンパンマンは子供のころ、テレビアニメで見たのが最初だったと振り返り、ほかに「『タイムボカン』シリーズや『(魔法の天使)クリィミーマミ』は好きで見てましたね! 『(まんが)日本昔ばなし』や、(実写の海外ドラマの)インガルス一家の『大草原の小さな家』も大好きで毎週見てました」と話した。現在でもスタジオジブリが手がけるアニメが好きだといい、「お気に入りは『風の谷のナウシカ』。あと『紅の豚』が好きです。ビデオもDVDも全部持っているんです」と弾けるような笑顔で語った。

 <プロフィル>

 きむら・よしの。76年4月10日生まれ。東京都出身。96年のドラマ「元気をあげる~救命救急医物語~」(NHK)で主演デビュー。97年の「失楽園」で映画デビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。ドラマ、映画で活躍し、11年の映画「告白」ではブルーリボン賞助演女優賞を受賞している。劇場版アニメ「カンフー・パンダ」(08年)、「カンフー・パンダ2」(11年)でマスター・タイガーの声優を務めた。10年10月に東山紀之さんと結婚、11年11月に第1子となる女児を出産。主演連続ドラマ「はつ恋」(NHK)が好評を博し、同作はBSプレミアムで8月18日から未放送シーンを加えたディレクターズカットスペシャル版として放送される。現在放送中のドラマ「息もできない夏」(フジテレビ系、毎週火曜午後9時)に主演・武井咲さんの母親役で出演中。

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