ピョンヤンとソウル、北緯38度線を行ったり来たりする配達屋の男を主人公に「分断」を描いた「プンサンケ」(チョン・ジェホン監督)が18日に公開された。主人公の男には一切せりふがない。メガホンをとったのは、韓国映画界の鬼才キム・ギドク監督の助監督だったチョン・ジェホン監督で、キム監督が製作総指揮と脚本で参加している。キム監督が書き上げた脚本に心打たれたスタッフと俳優が、みなノーギャラで参加したという。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
北朝鮮製のたばこの名前で「プンサンケ(豊山犬)」と呼ばれる男(ユン・ゲサンさん)は、ピョンヤンとソウルを行ったり来たりしている配達屋。連絡手段はなく、「帰らざる橋」にメッセージを残すと3時間以内でなんでも配達するという。ある日、韓国の情報部員から、亡命した元北朝鮮高官の愛人イノク(キム・ギュリさん)をソウルに連れて来いという依頼が舞い込む。いてつく寒さの中、危険をともにしながらの国境越えに、いつしか男とイノクとの間に複雑な感情が流れ始めていた。無事に元高官にイノクを引き渡した男だったが、韓国情報部員に拘束されてしまい、そこに北朝鮮の工作員も介入し、事態は複雑にからみあっていく……。
ベースにはキム・ギドク流の狂気の愛があるが、描き方はエンターテインメントだ。主人公のプンサンケは鋼のような体の持ち主。どんな拷問に遭っても、アニメの主人公のように何度も立ち上がる。南と北が出し抜き合っている姿もユーモアたっぷりに描かれている。展開もテンポよく、おかしさと悲しさが交互にやって来る。プンサンケを演じるユンさんは元国民的人気グループ「god」のメンバーだったという。今作では眼光鋭く無精ひげでイメージを打ち破っている。プンサンケがイノクと一緒に裸で川を渡るシーンでは、マイナス15度のいてつく寒さの中で撮影が行われたという。体を張った芝居で、緊迫のシーンを闇夜に美しく映し出している。18日から渋谷ユーロスペース(東京都渋谷区)ほか全国で順次公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
「乃木坂46」の元メンバーの齋藤飛鳥さんが11月17日、東京都内で行われたドラマ&映画「【推しの子】」ワールドプレミアに登場。今作でアイドルグループ「B小町」の不動のセンターとし…
今をときめく俳優やアーティストに、影響を受けた人物について聞く「運命の出会い」。今回は、映画「本心」(石井裕也監督)で、主人公・朔也(池松壮亮さん)の亡き母の友人だった“三好彩花…
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)のモアナを取り巻く個性豊かな新キャラクターの日本版声優が1…
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」に登場する機関車の玩具「超合金 THE TRAIN(仮)」が、11月15~17日に東京・秋葉原で開催されるイベント「TAMASH…