注目映画紹介:「白雪姫と鏡の女王」 森の小人はギャング 毒リンゴも現代風にアレンジ

(C)2011 Relativity Media,LLC.All Rights Reserved.
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 ジュリア・ロバーツさんが史上最強のワガママ女王にふんしたファンタジー映画「白雪姫と鏡の女王」が14日に封切られる。白雪姫を演じるのは「ミッシングID」(11年)に出演していたリリー・コリンズさん。歌手フィル・コリンズさんの娘であるリリーさんは、エンディングでは自慢の歌声も披露している。

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 18歳の白雪姫(コリンズさん)は、幼いころに父王が亡くなってからずっと継母女王(ロバーツさん)に城の中に閉じ込められていた。宝石や自分磨きに余念のない、金遣いの荒い女王のせいで、いまや王国は破産寸前。女王は隣国のハンサム王子(アーミー・ハマーさん)との再婚を企むが、王子は白雪姫と恋に落ち、怒った女王は白雪姫の殺害を企てる。果たして白雪姫の運命やいかに……という展開。

 今回の「白雪姫」ではいくつかの新機軸が見られるが、その一つが、白雪姫はおしとやかで心優しいだけのお姫さまではないということ。白雪姫は森で小人たちに助けられ、盗賊である彼らの仲間入りをする。そう、ここでは7人の小人たちは気のいい森の住人ではなく、初期のグリム童話がそうだったように、金持ちから金品を盗み生計を立てるギャングという設定になっている。また、白雪姫を守るはずの王子がいま一つ頼りなく、さらにおなじみの“毒リンゴ”のエピソードも現代風にアレンジされている。

 監督は、これまでに「ザ・セル」(00年)や「インモータルズ 神々の戦い」(11年)など、神秘的な舞台装置で独特の映像世界を作り上げてきたターセム・シン・ダンドワールさん。これまではダークな内容のものが多かったが、今作では一転、ビビッドな色合いはそのままに、明るくチャーミングな物語を展開させ、自身が意図した「大勢の人々が楽しめるファミリー映画」に仕上げている。衣装は、今年1月に亡くなった石岡瑛子さんが担当した。14日から丸の内ルーブル(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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