名探偵コナン
#1189「W・アリバイ」
1月17日(土)放送分
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のヒロイン・アスカの物まねで知られるお笑い芸人の桜 稲垣早希さん。「エヴァ」だけでなくさまざまなアニメやマンガ、ゲームが大好きという稲垣さんが、熱い思いを語ります。(毎月25日更新)
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こんにちは! 今回聞いてほしい話は、最近最終回を迎えた「バクマン。」についてです。テレビアニメにもなってるのでかなり有名な作品なのですが、このマンガは高校生の男子2人がマンガ家になっていく話です。どうやってマンガが連載されるか、人気マンガ家になるにはどうしたらいいのかなど、今からマンガ家を目指す人にはものすごく親切にリアルな裏側が書かれてるマンガです。
最初「えーこんな裏側まで書いていいの!?」と驚きました。私は昔よくジャンプやマガジンを買っていて無邪気に読んでたので、「まさかこんな大変な作業だったなんて!」と感動しました。
「バクマン。」のストーリーではその高校生2人組の役割として、1人は絵を担当して、1人は原作を担当するというつくりなんです。正直、最初見たとき「ええ? それやったら普通1人で書くマンガ家さんより楽やん」と思いました。
でも、よく考えたらどっちもどっちで大変なんですよね。1人で原作も絵も書く人は、どちらの能力もいりますから、そりゃあ大変なんだと思いますが、これが2人で一つの作品を作るとなると、相手への気遣いや、意見の不一致からのケンカが発生していきます。
この仕組みは私は以前漫才コンビを組んでて、途中からピンになったので、それと重なってすごく気持ちがわかるような気がしました。確かにピンの今は舞台に立つのも1人だし、隣でフォローしてくれる人もいないから大変です。でも逆に言うと何にも気を遣わずに好きなネタが作れるし、ネタ合わせもどこかに集まらなくても家で1人で出来ます。
これがコンビだと、2人で心強いし、楽しい分、意見がぶつかったときはケンカになるし、どちらかが仕事に遅刻してきたときは一緒に頭を下げて周りの人に謝らないといけません。まさに運命共同体です。だからどっちもどっち。大変さは同じなんだと思います。
ですが、「バクマン。」ではこの2人だから出来るチームプレーが素晴らしく発揮され、読んでて気持ちがいいんです。役割は違うけど、一人が行き詰まってたら案を出し合ったり、マイナスに考えてたら、それを上回るやる気のある言葉を言い、相方のやる気をあおります。相乗効果ってこの事なんだな~と感心します。
「マンガだからきれいごとはいくらでも言える! 実際そう前向きには考えられない!」と思うかもしれないけど、実際に「バクマン。」の2人を見習って、読んだ人が少しでも参考にして実行出来れば素晴らしいことなんだと思います。読んでるこっちにもすごくやる気をださせてくれるマンガなので、私はわざと仕事前にパワーをもらうために読み直したりしています。私にとって「バクマン。」はエナジーマンガです。
そして、これは「バクマン。」を読むまではあまり知らなかったのですが、出版社側の編集者の存在がすごく大きいことに驚きました。マンガ家さんは自分の担当の編集さんに、ネームを見せて、意見をもらいながら進めていくんですね。もちろん意見を言うんだから、編集の人はマンガのことをよく知っておかなければいけません。どういうマンガがこの週刊誌に向いているか。読者のアンケートも大きく影響を与えてて、人気順に次の号の掲載順が決まるなど、様々なアドバイスをしながらマンガ家さんをサポートしていきます。でも、編集者とマンガ家さんの相性も大事みたいで、そこで言い争いになったりもするなんて……これも共感しました。
「絵」と「原作」と「編集」……。「自分」と「相方」と「マネジャー」の関係のようです。私もエヴァのネタを始めたときはマネジャーさんに「マニアックだし、変だから早くやめなさい」と言われました。でも私はエヴァが好きだし、モノマネもしたかったから説得しました。しかも当時のマネジャーさんは「俺は稲垣を知的に売りたいから眞鍋かをりさんみたいになりなさい」と言われて、「知的どころか英検4級落ちるようなアホの私に何言ってんの?あんた、バカ!?」状態でケンカしたこともあります。
さて、この「バクマン。」はまだ読んでない人におすすめしたいものの、なんと文字が異常に多いんです!! 一冊読むのに、私は2時間かかります。文字が詰め込まれてて、しかも結構重要なせりふが多いので見逃せません。だから、移動時間や寝る前に少しづつ読んでほしいな~と思います。
桜 稲垣早希(さくら いながき・さき)=1983年、神戸市生まれ。07年2月に、お笑いコンビ「桜」を結成。07年の「M−1グランプリ」で3回戦に進出するなど活躍していたが、09年末に相方がコンビを卒業し、ピン芸人として活動。アニメ「エヴァンゲリオン」のヒロイン、アスカの物まねで知られ、バラエティー番組「ロケみつ」(毎日放送)でブレーク。「R−1ぐらんぷり」で2年連続で準決勝に進出したほか、「吉本べっぴんランキング」でも3年連続で2位を獲得している。最近ではバラエティー番組などでナレーションもこなすなど、芸の幅を広げている。
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