杏:歴女は政子に夢中 大河「平清盛」の役作りで聖地巡礼

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 NHK大河ドラマ「平清盛」の14日放送の第40回「はかなき歌」で、杏さんが演じる政子がのちの夫となる源頼朝(岡田将生さん)を奮い立たせようとする重要なシーンが登場する。歴史好きの“歴女”として知られ、役作りのために政子の研究に没頭したという杏さんに、役への思いを聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 「平清盛」は、武士が貴族たちから差別されていた時代、平清盛(松山ケンイチさん)が日本の覇者を目指す姿を描く。杏さん演じる政子は、平治の乱の後、伊豆に流され傷心していた頼朝を源氏の棟梁(とうりょう)として奮い立たせ、頼朝の監査役で父の北条時政(遠藤憲一さん)の反対を押し切り、頼朝とかけおちする。その後、平家に味方する父を説き伏せ、頼朝の挙兵を支えた。頼朝亡き後、鎌倉幕府の実権を握り“尼将軍”とも呼ばれた。

 杏さんは、政子を演じるにあたり、神奈川県鎌倉市や静岡県熱海市、伊豆市などのゆかりの史跡をめぐり、永井路子さんの時代小説「北条政子」(文春文庫)を読むなどその人生を研究し、撮影現場には研究やせりふをまとめた“政子ノート”を持ち込んでいるという。杏さんが“聖地巡礼”をする中、頼朝と政子のゆかりの伊豆山神社(熱海市)で見つけたのが、2人がお守りとして持ち歩いていた伝承が残る梛(なぎ)の葉だ。杏さんの提案で、梛の葉は劇中の政子の衣装に取り入れられることになったといい、杏さんは「引っ張っても破れない。でも、苗の段階では柔らかいという象徴的な葉なんです」と説明する。

 ドラマで、幼い政子は少年のように野山を駆け回る姿が描かれている。杏さんは、幼い政子について「自分でも面食らうほど変わったキャラクターで、すごく直感を大事にしている人。何かをしでかしそうな人というのを、子ども時代から強くしようとした」と語る。また、自身と政子の共通点を「情が深くて、気が強い、少し乱暴で雑なところが似ているかもしれないですね」と話すなど、演じる中で役への思い入れが強くなっているようだ。

 ドラマでは、清盛の死後、壇ノ浦の戦いまでを描く予定だが、杏さんは「“政子スペシャル”や“頼朝スペシャル”も作ってほしいですね」と続編に期待を寄せる。壇ノ浦の戦い後で特に演じてみたいシーンとして「承久の乱の演説」を挙げ、「政子は実権を握ってからはつらい選択が待っているので、格好よく、華やかではないけど、挑戦してみたい」と意欲を燃やしていた。 「平清盛」はNHK総合で毎週日曜午後8時に放送。

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