薬屋のひとりごと
第36話 華瑞月
3月28日(金)放送分
話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、東京の下町などを舞台に、並外れた体力を持つ警察官、「両さん」こと両津勘吉が巻き起こす騒動を描いた秋本治さんのギャグマンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(集英社)です。76年から週刊少年ジャンプ(集英社)で連載されている長寿マンガで、秋本さんは今年、葛飾区から名誉区民の称号を贈られています。週刊少年ジャンプ編集部の服部雄二郎さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
秋本先生の無尽蔵のアイデアをより面白くしてくれる個性的な人情味あふれるキャラクターと、なんといっても両さんのパワフルな行動力につきると思います。
−−どういう流れで一話一話を作り上げているのですか?
打ち合わせの中で秋本先生と私が最近気になっている物事や、子供の頃の思い出や、キャラクターの「if」を話しながら、一つ一つふくらませていく感じです。何気なく発した一言からすごく広がることもあるので、打ち合わせの時間はとても濃密なものになっています。
−−派出所のメンバーをはじめ、たくさんのキャラクターが登場する作品ですが、現担当編集者として、思い入れのあるキャラクターはいますか?
私は入社前からこち亀の大ファンだったので、全てのキャラクターが好きなのですが、やはり両さんと日暮ですね。4年に一度しか登場しないキャラクターはこち亀でしか作れないのでは……?
−−これだけ長寿マンガになった理由はなんだと思いますか?
秋本先生の真摯(しんし)な姿勢と好奇心だと思います。先程もいいましたが、いろいろなことに興味をお持ちで、「これはマンガに使えるぞ」という姿勢を常にお持ちです。あとは、毎週楽しんで執筆されているということも大切だと思います。
−−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だったエピソードを教えてください。
昨年の35周年企画の一環で「999巻」というコミックスを作成したのですが、その際に既刊紹介のコーナーで、初版限定でついていた企画を紹介するはずが、どうしてもその初版が見つからず、私の実家から当該のコミックスを取ってきたという経緯がありました。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
連載36年を数えましたが、年を重ねるごとにパワフルになっていく両さんの活躍を楽しみにしていてください!
週刊少年ジャンプ編集部 服部雄二郎
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