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羽佐間道夫:「字幕なんてやめろ」と吹き替えに誇り 「俺がハマーだ!」を振り返る

芸能

 80年代後半に放送され人気を博した米コメディー刑事ドラマ「俺がハマーだ!」の日本でのテレビ放送から25周年を記念して、同シリーズのDVDボックスが2日に発売された。同作の主人公・ハリーの吹き替えを担当し、その印象的なせりふ回しで視聴者に大きなインパクトを与えた声優の羽佐間道夫さんに、このドラマの魅力や放送当時のエピソード、また吹き替えという仕事への思いを聞いた。(毎日新聞デジタル)

 「俺がハマーだ!」は、米で86年に放送された刑事ドラマで、サンフランシスコ市警察の刑事スレッジ・ハマー(デビッド・ラッシュさん)が相棒の女性刑事、ドリー・ドロー(アン・マリー・マーティンさん)と数々の難事件、凶悪事件を解決していく様子をコメディータッチで描いた。87年には続編の「新・俺がハマーだ!」も放送。日本では87年にテレビ東京で放送された。羽佐間さんは、主人公のハマーの声を担当し、ギャグ満載のアドリブの吹き替えで人気を博した。

 過去にもDVD化がされている作品で、今回の再DVD化に「『あ、またか』、『え、またか』、『ふーん、またか』って思いました」とちゃめっ気たっぷりに感想を口にした羽佐間さん。作品の魅力について、「一見、バイオレンスのようでありながらバイオレンスではない、非常にヒューマンチックな作品」と分析し、「そういうところに、どこかみんながよりどころを見つけたのでは。バイオレンスな作品が多い中で、ふと一息つけるというか、文章でいえば句点みたいなね」と独特な表現で作品を評した。

 日本語吹き替えでは声優陣のアドリブが特色だが、「作家とは格闘しましたよ。台本通りやれっていう人もいて」と羽佐間さんは当時の苦労を振り返る。「でも、自由奔放に泳がせてくれたほうがせりふが生きてくるんだよね。余計なことをやるなという人もいたけど、そうすると喜劇は生まれない」とアドリブの重要さを語り、「吹き替えたから生きた作品だと思う。字幕があるみたいだけど、字幕で見たら面白くない」と“毒舌”を交えて吹き替え版をアピールした。

 さらに、吹き替えに対しての熱い思いが止まらない羽佐間さんは「吹き替えを信用していない制作者が多いんだよ。もう少し、そういう(上手な)声優さんを選んで制作すれば、画面ががらりと変わってしまうというのがある。この作品がいい例だと思う」と力を込める。「吹き替えの面白さを楽しむためには、我々の技術も成長しなきゃいけないんだけど、字幕なんてやめろって。みんなだめだよ、吹き替え見ないと(笑い)。これからどんどんやっていって、吹き替え文化を作っていかないといいものが生まれないよね」と日本語吹き替えの仕事への熱意と愛情をのぞかせた。 

 2日に発売されたDVDボックスは、「俺がハマーだ! DVD−BOX」「新・俺がハマーだ! DVD−BOX」の2種類。各1万2600円で、ともに封入特典として解説書などが付いている。

 <プロフィル>

 はざま・みちお 東京都出身 声優のほか番組ナレーションなども務める。01年に第18回ATP賞ナレーター部門個人賞、08年には第2回声優アワードで功労賞を受賞。主な代表作に映画「ロッキー」シリーズ、「裸の銃(ガン)を持つ男」「スターウォーズ エピソード2・3」、ドラマ「特攻野郎Aチーム」などがある。

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