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堤真一:憧れのエベレスト紀行番組に出演 「そこにいるだけで幸せだった」

テレビ

 俳優の堤真一さんが、ネパールのエベレスト街道を旅するドキュメンタリー番組「堤真一 ヒマラヤ巡礼~山で神さまに逢いたくて~」(TBS系)が26日に放送される。「その場所に立ったとき、私自身が何を感じるのかを知りたい」と、堤さんはかねての憧れの地を目指した。そこで雄大な自然とおおらかな人々に触れ、「いるだけで幸せだった」と振り返る堤さんに、今回の旅の魅力を聞いた。(毎日新聞デジタル)

 番組は、TBS系列の中部日本放送(CBC)が制作する海外ロケ紀行番組「地球大紀行スペシャル」の第16弾。今回は堤さんを“旅人”に迎え、世界最高峰のエベレストを擁するヒマラヤ山脈があるネパールに赴く。エベレスト街道を歩き、その頂を臨み、また首都カトマンズや仏教の発祥地のルンビニ、日本人として初めてチベットにたどりついた僧侶・河口慧海(えかい)の足跡を追ってヒマラヤ山脈深くの村、ジョムソンを回る。

 ◇圧倒的な存在感「すべてに命を感じた」

 堤さんが同地を旅先に選んだ理由は、エベレスト登頂をテーマにした夢枕獏さんの小説「神々の山嶺(いただき)」を読み「エベレストの景色を見てみたい」と思ったことと、友人夫婦から「ヒマラヤ山脈のふもとで眺めた満天の星空は、人生観を変えた」と聞き、興味を抱いたため。そして、実際にその場所に立ったとき、「自分が何を感じるのかが知りたかった」のだという。

 もともと「熊野古道を歩いたり、よく国内でトレッキングをしていた」という堤さんだが、標高4000メートル近くでの高地ロケのため、富士登山に初挑戦するなど自主訓練をした上でエベレスト街道に向かった。しかし、天候に恵まれず、エベレスト山麓(さんろく)はあいにくの曇り空。そんな中、雲間からわずかに太陽の光を浴びて輝く頂上が見えた瞬間、「景色としての美しさというよりも『出合えた』感覚」を味わったという。そして、エベレストに限らず周囲の景色にも大きなパワーを感じたと振り返る。

 「本当に山々に囲まれたところだったんですが、エベレスト以外の山や岩も、すべてが圧倒的な存在感で迫ってくるというか。その土地のシェルパ族は山を聖なるものだとしてあがめているんですが、それがすごく分かりましたね。一つ一つの山に、自然に、すべて命があるっていうか、その場に立つと“でっかい人”と一緒にいる感じ。『自分もこうなれたらいいな』って感じでした。そして明るく存在しているイメージ。存在してることが、すごくポジティブだった」

 ◇人々の営みに「神」を見た

 同時に、堤さんはこの旅を通して、ネパールで暮らす人々の神に対する概念や価値観にも触れたかったと明かす。「彼らの“神”に対する絶対的な信頼っていうのは日本人にはちょっとないものだと思っていて。暮らしている人たちの姿を見たら、何か感じるものがあるのかなって」と、もう一つの旅の目的を語る。

 「いろんな意味で今、自分たちが正しいと思っていることや当たり前だと思っていることも、実は何かに押しつけられたものなんじゃないかなと思っていて。例えば、キリスト教的な価値観のないヒンズー教や仏教を信じる彼らは、その土地に根付いたものの考え方を持っている。だからこそ、自分たちと価値観の異なる場所に行きたいと思った」

 実際に訪れてみて、まず、その土地で生きる人々の姿勢を肌で感じたのは「交通事情」からだった。「カトマンズって、ものすごく車やバイクが走ってるんですが、信号がないんですよ。それでも車がほとんどぶつからずに走ってる。『ルールを作ってくれないと守れない』じゃなくて、お互いがお互いを感じながら運転したり、歩いたりしている。2週間くらいネパールにいたんですけど、出会った人たちがみんなキリキリしてないんです。すごく渋滞で、日本だとイライラしているのに、あっちではみんながニコニコしてるんですよ。例えば『危ない!』って瞬間があっても、『何すんだ、この野郎!』って感じじゃない」とエピソードを披露した。

 雄大な自然を前にして感じたように、地元の人々からも受けるポジティブな明るさ。標高があり不便な山のふもとで暮らす人たちの生活からも「よくこんなところに住もうと思ったなってところに人が住んでるんですが、彼らはすごく敬虔(けいけん)な仏教徒だったりヒンズー教徒だったりして、毎日のように祈って暮らしている。その姿を見て、強制されて『こうしなければ神様が罰を与える』っていうものの考え方ではないなと感じた。神様って本来、罰なんて与えないんじゃないかなって思って。そんな小さい存在なんじゃないって。彼らの祈りというのは日常でごはんを食べるのと同じ。たぶん何かをお願いするというより、感謝とかそういう表現なんじゃないかな」と感じた。

 ◇今回の旅で「何かが変わった」

 堤さんは、旅することについて、「たぶん僕は、いつもどこかで自分自身を変えたいって思ってることは確か。だから、違う場所に行ってみたい。それも景色を見て楽しむのではなく、何かが変わるんじゃないかって期待して、常に旅をしてるんだと思います」と語る。

 「でも、なかなか変わらないですけどね」と笑いつつ、今回の旅では「変わりそうな気がする。というか、何かが変わった感じがしますね。大きく変化はしていないかもしれないけど、少しずつふくらんでいってるのかもしれないですね。殻が少しずつ破れていってるのかもしれない」と手ごたえや充実感を感じているようだ。

 また、出来上がった映像は、「すべての景色に感じられる存在感が、映像でもかなりとらえられていると思うし、あまり人が観光では行かないような場所にも行ったので、そこもよく撮れていました。素晴らしかったですね」と太鼓判を押す。そして、見る人も「行ってみたいと思うはず! ぜひ行ってもらいたいですね」と番組の追体験を勧めていた。

 番組「堤真一 ヒマラヤ巡礼~山で神さまに逢いたくて~」はTBS系で26日午後2時~3時24分に放送。

 <プロフィル>

 64年7月7日生まれ、兵庫県出身。84年、ジャパンアクションクラブに入団。真田広之さんの付き人を務めた後、舞台「天守物語」への出演をきっかけに本格的に役者を志す。退団後は、蜷川幸雄さんや野田秀樹さん、劇団☆新感線の舞台に主演する一方、ドラマ、映画でも幅広く活躍。ドラマは、96年の「ピュア」、00年の「やまとなでしこ」(ともにフジテレビ系)など多数出演しているほか、NHK大河ドラマの常連でもある。映画は、「ALWAYS~三丁目の夕日」(05年)で第29回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞など多数の賞を受賞。以降も、数多くの作品に出演し、多くの映画賞を受賞している。

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