テレビ質問状:ノンフィクションW「マリリン・モンロー 最後のインタビュー」最後の肉声を初公開

ノンフィクションW「マリリン・モンロー 最後のインタビュー~初公開の肉声から浮かび上がる素顔~」の1シーン
1 / 6
ノンフィクションW「マリリン・モンロー 最後のインタビュー~初公開の肉声から浮かび上がる素顔~」の1シーン

 WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。2月1日に放送される「マリリン・モンロー 最後のインタビュー~初公開の肉声から浮かび上がる素顔~」を担当したWOWOWの制作部の内野敦史プロデューサーに番組の魅力を聞いた。

ウナギノボリ

 −−番組の概要と魅力とは?

 マリリン・モンローと聞くと皆さん連想される言葉はなんですか? “米国が生んだセックスシンボル”と答える方がほとんどだと思います。ですが! 彼女の魅力は実は意外なところにあるんです。昨年8月で没後50年となったマリリンですが、偶然にも死の直前に発売された雑誌「LIFE」のためのインタビューが音声で記録されていたんですね。私たちは当時取材を担当した記者に交渉の末、音声テープを聴かせてもらうことに成功、日本初(一部世界初)の“マリリン最後の肉声”の放送にこぎつけたんです。そこから“見えてきた”のは素直で無邪気、飾らないマリリンであり、将来演技派を目指し努力を惜しまない女優としての魅力だったのです!

 −−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 実は制作を担当していただいた制作プロダクションとはこの番組の前に“バーレスク”(大衆演芸)をテーマとした企画で一緒だったんですね。その打ち上げ飲み会の席で「次は何をやろうか?」という話になりまして。そこで女性ディレクターが「マリリンの没後50年で何かやりたい!」という一言からリサーチを始めたんです。そうしたら“マリリン最後の肉声”がテープで残っている情報にたどり着きまして。スタッフがニューヨークに飛び、当時取材を担当した記者と面会し、そのテープの複製CDを聴かせてもらったんです。私もその音声を彼らの帰国後に聴かせてもらいましたが、その第一印象として「なんて可愛らしい声の女優さんなんだろう!」ということでした。

 映画の中のマリリンはもちろんキュートでセクシーですが、“死の直前のマリリンの声”からは演技とは違う素顔のマリリンの表情が手に取るように分かったのです。さらに! まるで自分の死が迫っているかのように、あるときはかげりのある表情もその音声から(想像して)垣間見ることができたのです。そこで私はこの番組がマニアの方はもちろん、名前くらいしか知らない若い方でも絶対楽しんでくれて、彼女の映画を見たくなるような企画になると確信したのです。

 −−制作中、一番に心がけたことは?

 彼女の魅力を映画からではなく、私たちが入手した“世界のメディアで最後に取材した記者によるインタビュー音声”をいかに主役としてストーリー展開するか、ということです。音声が主役ですのでイメージカットを多用していますが、これも計算に計算を重ね、彼女の素朴な魅力が最大限に発揮されるような映像演出を、全編余すところなく施しています。

 −−番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?

 うれしかったことは、個人的な話にもなりますが、私自身は67年生まれですからいわゆる“マリリン世代”ではないのです。なので、マリリンについては有名な映画しか見たことはなかったし、「“ププッピドゥー”の人でしょ?」くらいな印象でした。しかし! この企画で私、完全に“ラブ、マリリン”になってしまったのです。50年前の女優とは思えないくらい超可愛いです、この人。私のように“初心者”の視聴者の方にぜひ注目いただきたいのは、彼女が悩みに悩んだ人生後期の作品です。例えば「荒馬と女」。恥ずかしながら私はこの作品を見たことなかったんですが、単なるセックスシンボル的なイメージから脱皮した“演技派マリリン”全開なんですよ、この作品。こういう映画に出合えたこと自体が私にとって大変うれしかったことです。

 大変だったことは、いわずもがな、先ほどの答えとかぶりますが、主役が音声だったことです。映像がないですから、いかに“よくある再現VTR”のような映像表現にならないよう工夫するか、スタッフと悩みに悩みました。そして声を聴いた皆さんが彼女の魅力をそれぞれの思いを持って感じていただけるように構成することに大変苦心しました。

 −−番組の見どころを教えてください。

 演技では聴けない彼女の“素朴な肉声”からあふれ出るマリリンの素顔の魅力です。それを知ることで、彼女の作品をきっと見たくなるでしょう!

 −−視聴者へ一言お願いします。

 「ノンフィクションW」を見ることで、映画の素晴らしさを知っていただきたいです!

 WOWOW 制作部 プロデューサー 内野敦史

写真を見る全 6 枚

テレビ 最新記事