松平健:ドラえもんのタイムマシンに乗って「息子の未来を見てみたい」

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 俳優の松平健さんが、ゲスト声優として参加した劇場版アニメ「映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)」が9日から公開中だ。松平さんは、今作に起用されたことを「驚いたし、うれしかった」と語り、6歳になる息子が「一番喜んでくれた」と父の顔をのぞかせる。今作では、22世紀の刑事・マスタード警部の声を演じ、取材にも役の扮装(ふんそう)で登場した松平さんは、「ちょっと浮いてるんじゃないかと思うけど……」と照れくさそうな表情を浮かべながらも、終始笑顔で、収録の様子や作品の見どころ、ドラえもん好きの息子とのエピソードを語った。(毎日新聞デジタル)

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 劇場版アニメ最新作は、ドラえもんを象徴する「ひみつ道具」をキーワードにしたオリジナルストーリーで、謎の男・怪盗DX(デラックス)に鈴を盗まれてしまったドラえもんは、鈴を取り戻すため、のび太たちとともに手がかりがあるという未来の「ひみつ道具博物館」を目指し、冒険に出かける……という内容だ。松平さんが演じるマスタード警部は、現場のたたき上げの刑事で、仕事一筋だが、テンションが高くギャグっぽい一面もあるというキャラクター。ひみつ道具にとても詳しく捜査に必要な道具を素早く的確に取りだせるという特技がある。

 松平さんがアニメの吹き替えを担当するのは10年公開の「豆腐小僧」に続いて、今作が2度目。「みんなと一緒になって怪盗DXを追いかけているので、出番も多いし、演じていて楽しかったですね」と収録を振り返る一方、「普段の演技とは全然違う。表現方法がオーバーだし、出来上がったものに声を合わせていくので、せりふの間(ま)だったり、自分が(実際に)演じる感覚と違うんですね」と声だけで表現することへの難しさを語る。

 しかし、完成した作品については「そんなに違和感ないなと思った」と満足している様子。ストーリーについても「楽しかったです。仲間との友情や思いやり。それから、あきらめないで最後まで頑張った先にはいいことがある、ということが描かれています」と評し、「マスタード警部の見どころは、最後の怪盗DXとの対決。ひみつ道具をたくさん駆使して戦います」とアピールする。

 「息子に初日には見せたい」と映画の公開を待ち望んでいた松平さんは、最近ではテレビアニメ版も子供と一緒に見る機会が増えたという。「アニメの最後に映画の予告編が出てきて、それを楽しみにずっと見ていました」と語り、「息子がそれを見ながら、マスタード警部のまねをしてましたね。『いただきマスタード』とかって」と顔をほころばせる。

 そんな子ぼんのうな松平さんがほしいひみつ道具は、行きたい時代に移動できる「タイムマシン」。「未来に行って、子供の成長を見てみたい。どんな大人になっているのか……」と親心を語り、その理想像をたずねると「いや、普通にちゃんと元気にやっていたらいいですよ」と笑った。

 <プロフィル>

まつだいら・けん 1953年11月28日生まれ、愛知県出身。78年にスタートしたドラマシリーズ「暴れん坊将軍」(テレビ朝日系)で人気を博し、88年に初演した「王様と私」をはじめ舞台にも数多く出演。最近では、ヒット曲「マツケンサンバ2」など、歌手としても活躍している。

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