話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、アニメ化もされている三上小又さんの4コママンガ「ゆゆ式」です。芳文社まんがタイムきららグループ編集部の篠原猛さんに作品の魅力を聞きました。
ウナギノボリ
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−−この作品の魅力は?
ゆずこ、唯、縁の3人が「情報処理部」の「部活」と称して、部長の縁が思いついたテーマに関していろいろPCで検索して、それをネタにまたまた雑談を繰り広げていきます。仲の良い3人組の「何もない」がある日常、そんな作品です。本当に気の合う友達同士、気を使い合っていないように見えて、まったく気を使っていないわけじゃない。でも気を遣わせたくもないし、気を遣っていると思われたくもない。
そのゆるくてあったかい空気感に、難しいことは考えずに身をゆだねていただければ。日々、張り詰めた暮らしを送っていて生活にゆとりがないなあと思ってる方、難しいことは考えずに3人の会話を笑って見ているうちに、肩の力がふわっと抜けているかもしれません。
−−作品が生まれたきっかけは?
三上小又先生の2次創作イラストをネットで拝見したのがきっかけで、さらに同人誌などを拝見した上でお声掛けしました。打ち合わせで最初の作品案として出していただいたものをそのまま、今に至るまでお描きいただいております。「まんがタイムきらら」はとにかく女の子の魅力を余すところなく描くのが使命、打ち合わせではそんなお話をしたのですが、そこにしっかり応えていただきました。
基本、男性目線にのっとった作品であるとは思いますが、女性の読者や関係者に「とりとめもない会話内容がまさに女子高生の会話」とか「女の子同士のグループ付き合いの感覚が女子特有のもの」と言っていただいたり、案外女子的な感覚も取り込めているみたいです。
−−編集者として作品を担当して、大変だったことやエピソードを教えてください。
三上先生も担当の私も「面白い!」と思って送り出してきた作品ですが、「万人向けでない」というふうに評されることが多く、やきもきしました。確かに作品的な魅力を言葉では言い表しづらい部分があったり、内容の主たる部分をキャラそのものに託す部分が多い作品なので、「自分は面白いと思うけど、他の人が同じように面白いと思うかどうか」というようなお声をいただくことが多かったです。
−−今後の展開は?
ゆずこたちの2年生の毎日をずっと追い続けると思います。時空ループという設定ではなく、2年生の間に起こったことを掲載誌の発売時期に合わせて抽出して描いている、というスタイルです。
−−読者へ一言お願いします。
この度、読者の皆様のご支持により、アニメ化していただくことができました。実力の確かなスタッフの皆様が、作品を深く理解してくださっているという、作品としてはこの上ない幸運に恵まれまして本当にありがたいことと思っています。原作のキャラたちの掛け合いも、絶妙の間で再現されていて、理屈抜きに楽しめる作品になっています。マンガもアニメも、ぜひお楽しみください!
芳文社 まんがタイムきららグループ編集部 篠原猛
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