名探偵コナン
#1148「探偵団と二人の引率者(前編)」
1月4日(土)放送分
話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、スエカネクミコさんの「放課後のカリスマ」です。「月刊IKKI編集部」(小学館)の豊田夢太郎さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
ナポレオン、モーツァルト、ナイチンゲール……などなど、「世界中の偉人」のクローンたちが通う学園という舞台設定のキャッチーさ。そして、スエカネ氏が描くバラエティー豊かなキャラクターたちが、作品の大きな魅力だと思います。メインとなる偉人クローンたちは、いずれも美男美女! その点については、正直、ほとんど史実を参考にしておりません!
−−作品が生まれたきっかけは?
そもそもは、ライトノベルテイストで軽く楽しめる学園ものを目指して打ち合わせを重ねていました。その中で思いついた「偉人クローン学園」設定。ごく初期の打ち合わせでは「『卑弥呼とナポレオンが恋人だったら……?』とか、熱すぎる!」と、コメディーを想定しつつ盛り上がっていたのですが、いつの間にやら「クローンとは……人生とは……」と、シリアスかつ深いテーマに挑むことに。こうなったのはおそらく、担当編集者である私の性格が暗いせいだと、スエカネ氏と意見が一致しております……。
−−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だったこと、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。
大変、と言いますか、スエカネ氏は「放課後のカリスマ」の前に「成城紅茶館の事情」という、少々ぶっとんだ設定(「ド変態マンガ」というキャッチコピーから、内容を想像してください……)の作品を描いていたこともあり、一部のファンの方に今でも「スエカネさんがこんなまじめなマンガを描いているのは、あくまでも仮の姿だ!」と思われているフシがあるのがなかなか切ないです。最長連載作品なのに……。
逆にうれしいことは、連載開始当初に2人で設定した「目標」を達成できたので、そのお祝いにスエカネ氏がご飯おごってくれることです。まだ行けていないですが、きっとすごく高いところに連れて行ってくれるはずです!
−−今後の展開は?
学園の偉人クローンたちが考え方の違いから二分し、敵対するようになった今の展開は、まさに盛り上がり最高潮と言えます。世間の同情を集めて支持層を拡大し、学園をつぶそうと画策しているヒトラー&学園OB陣営と、その圧力から学園を守るため抵抗を始めたナポレオンほか現役生たち。「クローンであること」の重さをそれぞれ抱えながら続いているこの争いは、本編のクライマックスと言ってよいかと思います。
−−読者へ一言お願いします。
「ストーリーが重い……!」と言われつつも、実は連載の打ち合わせ上ではいろいろ「オモシロ偉人ネタ」が出ていました。そして、それらのボツネタを生かすためにアナザーコメディー4コマ「放課後のかりちゅま」が誕生。ウェブでの連載をへて、現在、コミックス全1巻が発売中です。こちらはまぎれも無く「キャッキャウフフと楽しめる、ゆかいな偉人学園4コマ」ですので、本編と合わせて読むことでちょうどよい湯加減になるかと思います(「かりちゅま」単独で読んでも大丈夫な仕様です)。オススメです!
月刊IKKI編集部 豊田夢太郎
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