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聖☆おにいさん:「原作の大ファン」声優を務めた森山未來と星野源が劇場版アニメを語る

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「聖☆おにいさん」

 中村光さんがマンガ誌「モーニング・ツー」(講談社)で連載中のマンガが原作で、10日から公開中の劇場版アニメ「聖☆おにいさん」。イエスとブッダが東京の立川でバカンスを過ごすという異色の設定によるストーリーが話題を呼んでいる。今作でアニメ声優初挑戦となったイエス役の俳優の森山未來さんと、ブッダ役の俳優でミュージシャンの星野源さんに、アフレコ時のエピソードや作品への思いなどを聞いた。(遠藤政樹/毎日新聞デジタル)

 ともに原作の大ファンだという2人は劇場版アニメになると聞き、森山さんは「マンガはオムニバス的な一話一話で終了していくので、どんな映画になるのかなと思いました」と劇場版という枠にどう収まるのかが気になったといい、イエスを演じることについて「子どものころ、神戸ということもあって、身近に教会があり、同級生と遊びに行ったりしていましたので、まったく触れていない人よりは若干距離は近かったと思います。オファーをいただいたときにやっていた芝居がキリスト教とかに関連しているものだったので、ちょっとした縁は感じました」と、心境を語った。

 一方、星野さんは「アニメが好きなのですごくうれしくかったです。『聖☆おにいさん』は前から読んでいた作品だったので、『アニメ化されるんだ』という驚きや予想外な気持ちがありました。その後にそれに参加できるという面白さや、わくわくする気持ちのようなものを感じました」と、当時の心境を振り返った。また自分が演じるブッダというキャラクターについて、「マンガを読んでいたときは、ブッダは結構男らしい人でありながら、ちょっとお母さんみたいなイメージがある人でした。現場に行ったら監督から『もっと優しく優しく』という演出が多かったので、かなり予想よりは優しい、お母さん色が強い人になったのではと思います」と明かし、「エピソード的に今回イエスはやんちゃな部分が多いので、(ブッダが)それに『もう』って言ったり、節約できずに落ち込んだりとか、お母さん要素が強めですね」と笑った。

 アフレコの際、「現場では台本と役に集中している感じが2人もあって、あまりエピソードとかないんですけど……『下世話』というせりふを未來が『しもぜわ』といったのがすごく面白かったです」と星野さんが暴露すると、森山さんは「言うと思った(笑い)。すごく笑ってたもんね」と笑いながら突っ込む。そして星野さんはそのまま「しもぜわじゃないよ、イエス!」というせりふを言ってしまい監督にストップをかけられたと語ると、森山さんは「『しもぜわ』の時点でアウトでしょ」と、自分のことながら笑うなど、2人の息の合った様子が分かるエピソードを披露した。また、ドラマ「ウォーターボーイズ」での共演以来、何かと縁のある2人は「いつかミュージカルがやりたい」と盛り上がっていた。

 イエスとブッダという聖人という難しいキャラクターを演じた2人。役作りで心掛けた点を、森山さんは「『生』っぽさ。立川で生活をしているけど、生活感を僕らは声でしか見せられないので、それをどういうふうに出すか」と試行錯誤したようだ。「声のトーンとか丸みとか、最初は中性的な部分をイメージしていたので、やり過ぎてオネエっぽくなっちゃいました(笑い)」と苦労を語った。対する星野さんは「自分たちが住んでいる延長線上、普段生活しているのと同じところに悩みがあるので、神様の悩みというよりは、わりと生活していく上での悩みという感じがしました。ブッダはそれを常に我慢したり焦ったり後悔したりしていると思うので、そこはしっかり気持ちを込めてやりたいと思いました」と振り返った。

 共同生活を送るイエスとブッダの関係性については「僕はあまり特別な感じがしないです。みんなやっていることですから、違う人と一緒にいなければいけないということは。学校も家族もそうだと思うので、それを2人が気遣いながらわがままいいながら、一生懸命やっていると思います。だからエンドロールでなんだかじわっとくるんですよね」と星野さんが話せば、「たとえば友だち同士でも、お互いに触れてはいけないラインというのを何かしら設定しあいますよね。親子でも血のつながっている関係性でも、自分以外の人と関わるのであれば絶対あると思う。それが宗教ととらえてもいいですし、特別なものではないかなとは思います」と森山さん。ここでも息の合った意見が聞かれた。

 映画では原作と比べ、エッジの利いたギャグ的な部分よりは子どもたちや商店街の人といった町との関わりが深く描かれている印象だが、そのことに対して森山さんは「マンガは老若男女に愛される部分があるからこそヒットしている作品だと思いますが、映画はマンガの中ではとがった部分というか、毒とまではいかなくても、源ちゃんの言葉を借りれば『オルタナティブな部分』は押さえつつ、もう少し穏やかな柔らかい映画に仕上がっていると思います」といい、星野さんは「優しさみたいなものが強調されていると思います。演出でも監督から『優しく』のような言葉が多かったですね」と感想を語った。

 主題歌「ギャグ」も担当する星野さんは曲について、「まずはわくわくするような曲が作りたいと思いました。原作にもオルタナティブな要素があると感じ、それを主題歌でも、その雰囲気を感じたいと思い作りました」と制作時の心境を明かすと、曲を聴いた森山さんはイントロが気に入ったことに加え、「映画自体は穏やかに進行していくので、そこでアッパー気味な感じで上がってくれるのはいいなと思いました。紙とかインクとか作画に関わる言葉がちりばめられていて、源ちゃんのマンガやアニメに対する愛情を感じます」と印象を語る。

 映画は、TOHOシネマズ 六本木ヒルズ(東京都港区)ほかで公開中。

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