青木康平選手&佐々木クリス選手:NBAプレーオフで解説に挑戦 同チーム、同い年の名コンビ誕生?

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 プロバスケットリーグ「bjリーグ」の東京サンレーヴスに所属する青木康平選手と佐々木クリス選手が、11日にWOWOWで生中継される米プロバスケットボール「NBA」のプレーオフ、カンファレンス準決勝「サンアントニオ・スパーズ対ゴールデンステート・ウォリアーズ」第3戦で、解説を担当する。佐々木選手は同局のNBA放送で同時通訳などを務めているが、解説は初挑戦で、青木選手もゲスト解説として出演経験があるものの、本格的な解説は初めて。同チーム、同い年で、息がぴったりの2人に、初解説への意気込みやプレーオフの展望などを聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 NBAプレーオフは、レギュラーシーズンを勝ち抜いたイースタン、ウエスタンの各8チームが7戦4勝制のトーナメント方式で戦う。今年は4月21日に開幕し、各チームが6月のファイナルに向けて、熱戦を繰り広げている。

 −−佐々木選手、初解説が決まったときの率直な気持ちを教えてください。

 佐々木選手:びっくりしましたよね。「マジで?」って(笑い)。でも、僕は解説やりたいなと思っていたので。同時通訳も今まで取り組んできたけど、今回はいっぱいしゃべっていいんだなって感じ。プレーオフという熱を帯びたシリーズが繰り広げられている中で、視聴者にバスケットボールのエンターテイニングな(面白い)部分を解説者という立場から伝えられたら。

 −−青木選手、解説の“先輩”として佐々木選手にアドバイスありますか?

 青木選手:まあ、そうですね。“かむなよ”ってことですかね(笑い)。(前回は)中原さん(専修大時代のコーチだった中原雄さん)もいましたし、ベテランの方がいたので、すごいしゃべりやすい雰囲気作ってもらってやりやすかったですね。もう1回やりたいと思ってましたから、めっちゃうれしいですね。

 −−同じチーム、同い年の2人ですが、解説では相性のよさはどうでしょう?

 佐々木選手:こいつは気を使わないから、僕がどうやってコントロールするか、かぶらないようにするかですね(笑い)。

 青木選手:悪い方向に行かないように頑張ろうと思います(笑い)。

 −−漫才のような掛け合いで仲のよさが伺えますが、プライベートでの2人の仲は?

 青木選手:10年ぐらい付き合いを続けてきたので、どんな彼女と付き合ってきたのかとか全部知ってますし(笑い)。何があったか知っているので、知らないことがないぐらい。僕も全部しゃべってるし。

 佐々木選手:まあね……。

 −−お互い、解説で望むことは?

 佐々木選手:康平には厳しい意見も言ってほしいと個人的には思っています。選手のプレーとか、ゲームの中でよくないものはよくないって。そういうこともガンガン突っ込んでいける人だと思う。きっちりいうことで、いいものが引き立つ。彼はそういうのが悪役にならずに言える。僕はそういうのを(自分が持っている)情報などでフォローできたら。

 青木選手:クリスは真面目。それと英語が話せるじゃないですか。そこらへんを理解しているのと理解していないのでは全然違う。こいつにしかできないことなので。そういうのを教えてもらって、あたかも俺が分かっているように言いたいなって(笑い)。

 佐々木選手:だから2人で呼ばれたのか(笑い)。あと、個人的ですが、2人で「bjリーグアカデミー」で子供たちにバスケットボールを教えていて、WOWOWでNBAを見ている子もたくさんいると思うので、うまくなりたい子供が選手たちに近づくための“パス”やアシストをしたいですね。

 −−熱戦が繰り広げられているプレーオフについてお聞きします。6日からカンファレンス準決勝が行われてますが、これまでの戦いをどう見てますか。

 青木選手:主力選手のけがが多いですね。(オクラホマシティー・)サンダーも(ラッセル・)ウェストブルック選手がけがをしたり、厳しいですよね。それから、カード的には(マイアミ・)ヒート対(シカゴ・)ブルズが見たかった。(デリック・)ローズ選手がいなくても、ブルズはチーム力がすごい。今のヒートに勝てる可能性があるのは、ブルズかなと思ってます。

 佐々木選手:近年まれに見る拮抗(きっこう)したセミファイナルだなと思います。このままサーッて勝っちゃうようなチームは一つもないだろうし、そういう意味では、(今季から)WOWOWに加入して見ているという人は、NBAの醍醐味(だいごみ)を楽しみ尽くせるプレーオフだと思ってます。

 青木選手:本当にそう。(1回戦の)ロサンゼルス・クリッパーズ対メンフィス・グリズリーズ戦、スター軍団で華があるようなチーム(クリッパーズ)に、地味かもしれないけど、玄人的にはすごいいいバスケをしているメンフィスが勝つというのが、バスケの面白いところ。

 佐々木選手:僕はサンダーも好きだけど、ファイナルに行ってヒートと戦うことになれば、メンフィスとスパーズの方がチャンスがあるといわれています。(イースタン・カンファレンスは)インディアナ・ペイサーズも怖いと思いますよ、ヒートは。(ニューヨーク・)ニックスとインディアナのどっちが勝つか分かりませんが、もしヒートがブルズのあとに、インディアナと対戦しなきゃいけなかったら、ヒートは連覇するとしても、大変な道のりになると思いますね。

 −−最後に、お二人の今後の目標を教えてください。

 青木選手:選手として、bjリーグで優勝したいですね。それだけですね。年齢も重ねてきて、いい年だと思うので、そろそろ優勝したいですね。そして、解説の道へ(笑い)。こういう仕事をいただけるのは自分自身のリフレッシュになりますし、違う視線でバスケットボールを見られるのでありがたいです。

 佐々木選手:国内のバスケを盛り上げることが大事。選手としてもそうですけど、今はWOWOWさんと放送という部分で仕事しているので、自分だからこそ分かるようなところを吸い上げて、広げていきたいです。

 *WOWOWでは、NBAプレーオフの模様をWOWOWライブで生中継。2人が解説を務めるカンファレンス準決勝「スパーズvsウォリアーズ」第3戦は11日午前11時半から放送。

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