俳優の高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第101回(2月23日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時14分の72.3%だった。
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「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。
第101回は、熊本でも執筆活動に精をだし始めたヘブン(トミー・バストウさん)にトキ(高石さん)は安堵する。そんな時、ヘブンが勤める熊本第五中学校がなくなる可能性が明らかになる。家族に心配をかけないようヘブンは、丈(杉田雷麟さん)と正木(日高由起刀さん)に口止めをするが、数日後、あっさりトキたちに学校がなくなる可能性が知られてしまう。クマ(夏目透羽さん)は自分が最初にクビになると泣き出してしまう。
テレビの前の視聴者のうち、画面を注視していた人の割合を示す「注目度」は、主題歌が流れるオープニングの時間帯以外はほぼ60%台後半を維持。ほぼ1~2分おきに小幅に上下しながらピークを作る、まるでノコギリの歯のようなグラフを描き、終盤では2度、70%超を記録するなど、視聴者の関心を安定して引き付けた放送回となった。
終盤、注目度で70%を超えたのは、71.8%の午前8時12分と、この日の最高値72.3%の午前8時14分の2回。前者の午前8時12分は、ヘブンが仕事を失った時に備え、金を増やそうと、司之介(岡部たかしさん)が再び荒金九州男(夙川アトムさん)に金を預けて、「今度は本当に増やしてほしい」と頼む場面だ。見た目や風体と違い、意外に真面目な荒金は、いい話がないからと、突き出された金を押し返し、頼みを断る。「わしは人を見る目だけは確かじゃけん」と、いつものように適当なことを言う司之介に、荒金が「人を見る目間違っとったたい。わしのこと、あやしかと言っとったたい」と反論するのがちょっと楽しい場面だ。
続く、午前8時13分台は、フミ(池脇千鶴さん)と一緒に内職の仕事をしながらも、クビになるかもと涙を流すクマに、トキとフミが顔を洗ってくるよう指示する場面。立ち上がったクマと、入れ替わるように部屋に入ってきた丈や正木に、クマは「そこはいかんばい」と、自分が座っていた場所に座ってはいけないと声を荒げる。「自分の不幸せが移る」と不思議なことを言いだすクマ。その様子をヘブンも自室から見ている。注目度は69.9%とやや下がったが、どういうことだろう?と視聴者の興味を引いたのか、すぐに反転する。
そして最高値の72.3%の午前8時14分台へ。「座るならトントンと畳をたたいてから」とクマは意味不明な指示をし、無視して座ろうとする丈に「いかんばい」と怒り出す。丈は「わかったよ」というと、別の場所に座る。そこにヘブン宛ての郵便物が届き、中には原稿料80円の為替が入っていたと展開するのだが、注目度が高かったのはクマの「不幸せが移る」だったのではないだろうか。
活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)
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