ゲーム質問状:「パペッティア」 爽快なハサミアクションが魅力

「パペッティア」(ソニー・コンピュータエンタテインメント、PS3)
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「パペッティア」(ソニー・コンピュータエンタテインメント、PS3)

 ゲーム制作に込めた開発者の思いを聞く「ゲーム質問状」。今回は人形劇をモチーフにした新作アクション「パペッティア」です。ソニー・コンピュータエンタテインメントのシニアゲームデザイナー・佐藤一信さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−ゲームの内容について教えてください。

 劇場をコンセプトに美しく作り込まれた多彩なステージを、なんでも切ってしまう魔法のハサミで縦横無尽に切り進むアクションゲームです。魔法の月の王ムーンベアキングにさらわれて、魂を木の人形に封じ込められてしまった少年クウタロウが、地球に帰るために関西弁の妖精ピカリナと大冒険を繰り広げます。藤原啓治さんや松岡由貴さんをはじめとした豪華声優陣が演じる個性豊かなキャラクターたちもたくさん登場し、大人から子供まで、ゲームファンもライトユーザーも楽しんでいただけるゲームとなっています。

 −−セールスポイントは?

 宇宙での追いかけっこから海底のミュージカル、荒野の決闘や大蛇の背の上まで、ありとあらゆる多彩なステージで繰り広げられる爽快なハサミアクションが魅力です。

 −−企画のコンセプトは?

 ディレクターのGavinが自分の子供と一緒にPS3で遊びたい!というシンプルな思いからスタートしました。そこから生まれたコンセプトが「皆でリビングで楽しめるゲームを作ろう!」です。これに沿うように、飽きがこない絵替わりのスピード感、ユニークなシナリオ、触れていたくなるアクション、シームレスな2人プレーなど、遊んでいるユーザーはもちろん、周りで見ているだけでも楽しく思えるように設計しました。

 −−ゲームの開発で苦労したこと、面白いエピソードを教えてください。

 開発初期から舞台という設定を際立たせるために、プレーヤーキャラクターは動かず、舞台セットが動いてゲームが進行するシステムを目指しました。しかしCGの世界にわざわざアナログ的な制限を持ち込み、かつ新しい表現をしようとしていたので、当然データを作るデザイナーにはちっとも伝わらないのです……。仕方がないのでイメージのある数人で実際に人形劇のようなことをやりました、口で効果音出しながら。そこまでやって、なるほど! こうやって動けばいいんだ。だったらデータはこう作ろう!と歯車がかみ合いました。とてもお見せできるクオリティーではございませんが(笑い)。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 現在、プレイステーションストアで体験版が配信中です。体験版は2種類ございます。「リハーサル版」という劇場開演前の準備中をパロディーを交えながら紹介する少しだけ触れるトレーラー。もう一つは製品版の最初のステージをガッチリ遊べる「体験版」です。おすすめは「リハーサル版」を見ていただいてから「体験版」を遊んでいただけると「パペッティア」の世界をより感じていただけると思います。「パペッティア」はゲームが得意な方はもちろん、アクションが苦手な方や、しばらくコントローラを手にしていないような方も楽しんでいただけるように制作いたしました。ぜひとも不可思議と幻想に満ち満ちた魔法劇場「パペッティア」をお楽しみください!

 ソニー・コンピュータエンタテインメント JAPANスタジオ インターナルデベロップメント部 ゲームデザイングループ シニアゲームデザイナー 佐藤一信

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