テレビ試写室:「ハクション大魔王」 関ジャニ村上のとぼけた魔王に笑み 子供と見たい良作

17日にフジテレビ系で放送されるスペシャルドラマ「ハクション大魔王」の一場面
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17日にフジテレビ系で放送されるスペシャルドラマ「ハクション大魔王」の一場面

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は17日午後7時~8時54分にフジテレビ系で放送されるスペシャルドラマ「ハクション大魔王」だ。

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 原作は「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」というせりふで知られる、1969年に放送されたタツノコプロの名作アニメ。実写化されるのは今回が初めてで、ハクション大魔王を人気グループ「関ジャニ∞」の村上信五さんが演じる。

 勉強が苦手な小学生のカンちゃんが屋根裏部屋でふしぎなツボを発見。くしゃみをすると魔王が飛び出し、くしゃみをした“ご主人様”の願いごとを魔法でかなえようとするが失敗ばかり……というアニメの基本ストーリーはそのままに、物語が展開する。おなじみの魔王の娘・アクビや、カンちゃんのパパ、ママも登場する。

 村上さんが演じる魔王のビジュアルは、アニメの魔王と似ても似つかないものの、見ている者を思わずほほ笑ませるとぼけた雰囲気を持っている。アクビやカンちゃんとの関係は、まるで年齢の離れたきょうだいのような距離感で、子供にとっては「こんなお兄ちゃんのような魔王がいてくれたら……」と思えるキャラクターではないだろうか。嵐の大野智さんが演じた「怪物くん」のような人気キャラクターの誕生かもしれない。

 カンちゃんが魔王に頼んでテストの結果をごまかそうとしたり、アクビやクラスメートとともに親に反発したりする姿はかわいいもの。子供が親の愛情を再確認するエピソードもあり、子供といっしょに安心して見ることのできる良質なホームコメディーに仕上がっている。(毎日新聞デジタル)

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