28日に第1子となる男児が誕生した歌舞伎俳優の尾上菊之助さんが29日、東京都内で会見を開いた。菊之助さんは「抱いたときに父親の実感が湧いてきた。自分の中に軸が通るというか……」とすっかり父の顔で語った。歌舞伎界の先輩たちなどからたくさんの祝福を受けたという菊之助さんは、「（歌舞伎俳優の）中村勘九郎くんや市川海老蔵くんから、（自分の子と）同世代の役者ができて本当にうれしいって電話をもらいました」とうれしそうに明かし、「積極的に参加している」という勘九郎さんから子育てについて、「ホント大変です。せりふなんて覚えてられない」とアドバイスを受けたと明かした。
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菊之助さんは28日の昼ごろにけいこが終わり、夕方くらいから妻につきそい、出産に立ち会うことができたという。「（分娩台に上がって）1時間くらいでポンッと生まれた」と安産だったと説明。姉で女優の寺島しのぶさんには写真とメールで報告したといい、「でかした！と言われました」と笑顔を見せた。父・尾上菊五郎さんも「よかったと喜んでくれた」といい、母親の富司純子さんからは、キラキラにデコレーションされたメールが届いたといい、「よくやったと（奥さんを）褒めてあげて」と言われたという。
名前は「和をもって生きていってほしい」という願いから「和史（かずふみ）」と名付けたことを明かした菊之助さんは、どちらに似てる？との質問には、「いまは小猿ですね。なんともまだ全然分からない」と照れ笑い。将来については、「一緒に舞台に立てればいいなと思いますが、私もそうですが親の背中を見て育つので、その気持ちになるのも私の責任。しっかりやりたい」と父の顔を見せていた。兄弟は？との質問には、「多い方がいいですけどね。相談しながら」と話した。
菊之助さんは、歌舞伎俳優・中村吉右衛門さんの四女の波野瓔子（ようこ）さんと2月26日に結婚。瓔子さんは28日午後5時57分、東京都内の病院で2928グラムの男の子を出産した。菊之助さんの父・菊五郎さんにとっては、長女で女優の寺島しのぶさんが昨年9月に出産した長男に続く2人目の孫で、将来跡取りとなる初の内孫。吉右衛門さんにとっては初孫になる。（毎日新聞デジタル）
