7000万年前のアラスカを舞台に、恐竜たちの姿を実写とコンピューターグラフィックス(CG)を合成した映像と、映画「アバター」でも使用された3D技術で見せる「ウォーキング with ダイナソー」(ニール・ナイチンゲール監督、バリー・クック監督)が20日に公開された。今作は、映画「ディープ・ブルー」をはじめ多くの“ネーチャードキュメンタリー”を手掛けてきた英国「BBC EARTHフィルムズ」が、最新の発見を取り入れつつ恐竜の世界を再現した実体験型の3Dアクションアドベンチャーで、一頭の小さなパキリノサウルスの旅と成長を描く。最先端の科学でよみがえった臨場感あふれる太古の世界だけでなく、お笑いコンビ「とんねるず」の木梨憲武さんが、同作の吹き替え版で主人公・パッチとして10年ぶりに声優を務めたことでも話題を集めている。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
厳しい冬を生き抜くため、南へ向かう草食恐竜の群れの中に、耳に大きな穴が空いた小柄なパキリノサウルス、パッチ(声・木梨さん)がいた。旅の途中、肉食恐竜に襲われ群れのリーダーである父を亡くしたパッチは、兄弟や仲間ともはぐれてしまう。パッチは仲間を探して旅を続け、さまざまな危険に遭遇しながら成長していき、やがて思わぬ形で兄と再会することになり……というストーリー。
実体験型3Dと銘打っているだけあり、タイムトリップ感は文句なし。目の前にいるのがまさに生きている恐竜かのような映像は、CGアニメにありがちなデフォルメではなく、リアルな質感と迫力を持っており、鳥肌が立つほどの生々しさを感じさせる。CGにより再現された恐竜と3D撮影された風景を組み合わせた躍動感と臨場感にあふれるハイクオリティーな映像は、ぜひ映画館の大きなスクリーンで体感してほしい。ストーリー的にも幼い主人公が数々の経験を通じて成長していく……という王道の展開のため、世代を問わず楽しめる。スクリーンには、その時代にきっとあったであろう恐竜たちの世界が広がっている。3D吹替版および2D吹替版・字幕版でTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もOKと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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