俳優の西島秀俊さんが20日、六本木ヒルズ(東京都港区)で行われた主演映画「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」(キム・ソンス監督)の会見に出席した。西島さんはアクションシーンは「ある程度自分でやらないと観客の皆さんもドキドキしないのでは」との思いから、「自分でやりたい」とスタントチームに提案して全編を通してほぼスタントなしで撮影したという。「映画の中で僕自身、いろんなことに追い立てられ切羽詰まりますが、僕の中でのリアルな感情がフィルムに残っていると思います」と西島さんは自信を見せた。ガラスでできた屋根を登ろうとするシーンでは「下が墓地で本当に怖かった」と振り返るも、西島さんは「すごいカットがたくさん撮れ満足しています」と手応えを感じている様子だった。
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今作は、第15回サントリー・ミステリー大賞読者賞受賞の司城志朗さんの同名小説が原作。「美しき野獣」(2006年)のキム監督がメガホンをとり、日韓共作で映画化した。何者かにより記憶を“上書き”された男・石神(西島さん)が、警察を名乗る男たちに追われながらも、記憶が完全に消えてしまうまでの5日間で記憶を取り戻す姿を描く。
会見には、主演の西島さんのほか、女優の真木よう子さん、俳優の伊武雅刀さん、キム監督も出席した。西島さんは「難しいことを考えずに映画館に行っていただいて、ジェットコースターのように楽しめる映画です。映画は観客の皆さんに見ていただいて完成するものだと思っているので、たくさんの方に見ていただき、それぞれの中で映画を完成させていただいて、感想を話し合ってもらえたら幸せです」とあいさつ。
ストーリーにからめて司会者から「もし記憶が消えるとしたら残したい記憶は?」と質問されると、キム監督が日本語で「今この瞬間です」と返答。また、西島さんは記憶を上書きできるとしたら誰の記憶にしたいかという質問に「タモリさん。すてきで底知れない方だなという印象なので」と意外な答えで会場を沸かせた。また西島さんは今後、挑戦してみたいアクションシーンについて「列車の上に乗ってトンネルとか避けながら戦ってみたい」と答え、続けて「声を掛けていただければ全力でやらせていただきます」と話すなどアクションの魅力にはまった様子だった。映画「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」は24日から全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
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