ピン芸人日本一を決める「R-1ぐらんぷり2014」の決勝戦が4日、関西テレビ・フジテレビ系で午後7時に生放送される。決勝進出を決めたスギちゃん、バイク川崎バイクさん、小森園ひろしさん、中山女子短期大学さん、馬と魚さん、ヒューマン中村さん、じゅんいちダビッドソンさん、レイザーラモンRGさん、やまもとまさみさん、TAIGAさん、おぐさん、ミヤシタガクさんの12人が、トーナメント方式で激突する。決勝経験者はスギちゃん、ヒューマン中村さん、やまもとさんの3人のみで、残りの9人はすべて決勝戦初進出。各ブロックごとに見どころと、各ファイナリストの試合前の意気込みを紹介する。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
Aブロックは、レイザーラモンRGさん(よしもと所属、芸歴17年目)、ヒューマン中村さん(よしもと所属、芸歴17年目)、TAIGAさん(オスカープロモーション所属、芸歴12年目)、スギちゃん(サンミュージックプロダクション所属、芸歴20年目)の順にネタを見せる。
自らトップバッターに名乗り出たRGさんは、アップル創業者の故・スティーブ・ジョブズさんの物まねで優勝を狙う。「手応えはあった。急いで作ったネタだけれど、評判が良くっていいことずくめ」といい、「R-1イズ、マイライフ!」と意気込む。決勝進出が決まって「取り乱して、尋常じゃないくらい泣いちゃいました……」と振り返るTAIGAさん。披露する歌ネタは「このネタと心中する覚悟」と力を込める。
3度目の決勝進出となったスギちゃんは、「去年『新しさがない』と言われたけれど、何だ、新しさって!」と言い放ち、おなじみワイルドネタの進化形で勝負。「今回優勝しか狙っていないので」と力を込めてはいるが、「おぐとか、TAIGAとか、実力のある芸人が決勝に出てきてくれた」と、ほかのファイナリストの活躍にも期待しているようだ。昨年は準優勝、今回で4年連続の決勝進出となったヒューマン中村さんは「4年目とは思えないくらい喜びました。自分のネタに集中してて、うまくできたか分からなかった」と振り返る。フリップ芸がおなじみだが、2回戦にはコントをやったといい、決勝でのネタに注目が集まる。
Bブロックは小森園ひろしさん(よしもと所属、芸歴9年目)、ミヤシタガクさん(フリー、芸歴11年目、02年東京NSC入学)、やまもとまさみさん(佐藤企画所属、芸歴17年目)、中山女子短期大学さん(よしもと所属、芸歴8年目)の順にネタを見せる。
小森園さんは、「一人でやった方が面白いコント」が多く、今回はラーメン店で働いていて思いついたというネタで決勝に進出した。「ようやく、やっと決勝。今年あかんかったら、もうやめるだろうなと思っていた」と気合を入れる。事務所に所属していないミヤシタさんは「日々のフラストレーションを解放してやろうと思ってネタをやっている」と語り、「過激なネタだけれど、これ大勢の前でどうしてもやりたいと思っちゃった、絶対気持ちいいぞと思った」と、自信を見せている。
2007年に決勝進出を経験したやまもとさんは、「練習が嫌いで、(決勝に)行っちゃったことで、練習しなくてもいいと思っちゃった。ずっと準決勝どまりで、去年3回戦で落ちてから、挑み方が変わった」と、心機一転をアピール。「『07年決勝進出』しか名刺代わりがない。7年ぶりの晴れ舞台」と力を込める。一方、決勝進出に「そんなに驚かなかった」という中川女子短期大学さんは、芸名の由来を「楽しい名前が良かった。『女子短期大学』って何か楽しそうじゃないですか?」と語る天然系。ネタは「極力無駄なことは言わないで歌う。演技も漫談も緊張がすごいので……」といい、シューベルトの歌曲「魔王」などを歌う声楽ネタを予選で披露したが、専門的な経験はないといい、決勝ではどんなネタが飛び出すのかに期待が集まる。
Cブロックはバイク川崎バイクさん(よしもと所属、芸歴10年目)、馬と魚さん(よしもと所属、芸歴2年目)、おぐさん(SMA所属、芸歴15年目 コンビ「ロビンフット」)、じゅんいちダビッドソンさん(アミー・パーク所属、芸歴17年目)の順にネタを見せる。
きゃりーぱみゅぱみゅさんとのCM出演で話題を集めたバイク川崎バイクさんは「去年から有望視されていたけれど、だめだった。でもまだブレークしてないからこそCMが決まった!」とポジティブ。自分の芸名の略「BKB」に合わせて作文する「BKB漫談」は「去年から今年、パワーアップしてファンにもまねしてもらえるいいパッケージだ」と自画自賛で、「ハートが強くなった。結構すべるけれど、それでも恐れずにやり続けるのが大事やな。R-1は最高のサーキットですね。バイクだけに!」と語った。まだ芸歴2年目の新人、馬と魚さんは「二度とないチャンスなんで頑張ります」と意気込む。ギターを奏でながら歌ネタを披露する芸風だが、使っているギターは「拾い物」。あこがれは「タモリさん」といい、持ち前の不思議なキャラクターで、決勝の空気を乱すことは間違いない。
おぐさんは「コンビを組む相方が(R-1に時間をかけることに)いいよと言ってくれた。アドバイスもくれました」と感謝。披露するネタは「2本目ができたばかり」と苦笑するが、1本目に関しては「これにだけ、1年間ずっと磨き上げた」と、自信満々だ。じゅんいちダビッドソンさんは、「ゆっくりしたいから」とトリを選択。サッカーの本田圭佑選手の物まねは、「もっと似せることができる」と、期待感をあおっている。
「R-1ぐらんぷり」は02年にスタートし、今回で12回目。優勝賞金500万円を懸けて、プロアマ問わず一人話芸の面白さ日本一を競う。過去には浅越ゴエさん、博多華丸さん、あべこうじさんらが優勝。前回は3684人がエントリーし、三浦マイルドさんが優勝した。今回は過去最多の3715人がエントリーした。
大会の司会を務めるのは「雨上がり決死隊」。今年審査員を務めるのは、桂文枝さん、関根勤さん、「キャイ~ン」の天野ひろゆきさん、清水ミチコさん、木村祐一さん、ラサール石井さん、板尾創路さん。ブロック戦では、各審査員が3ポイントを持ち、視聴者からの「お茶の間dポイント」も含めた、合計24ポイントで審査する。ブロック戦を勝ち上がった3人によるファイナルステージでは、審査員が一番面白かった1人に投票し、優勝者を決定する。決勝戦の模様は関西テレビ・フジテレビ系で3月4日午後7時に生放送される。