日本アカデミー賞:「舟を編む」が作品賞など6冠

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 「第37回日本アカデミー賞」の最優秀賞が7日、東京都内で開かれた授賞式で発表され、松田龍平さん主演の映画「舟を編む」(石井裕也監督)が作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞など6部門で最優秀賞を獲得した。最多6冠に輝いた石井監督は、出演者らとともにステージに立ち、「みんなで作ったので、ここにみんなでいられるということがうれしいです。ありがとうございました!」と喜びを語った。

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 同作で最優秀主演男優賞に輝いた松田さんは「個人賞をいただいてうれしかったんですけど、作品賞もうれしいです。感謝してます」と笑顔。石井監督は「今回はどうしても松田さんを勝たせたかった。勝たせようと思っていたので本当に良かった。一緒に闘ってくれたスタッフが本当に素晴らしかった。本当にありがとうございました」と感謝した。

 また、同作のヒロインを演じ、優秀主演女優賞を受賞した宮崎あおいさんも、作品賞受賞に「想像していた以上にとってもうれしいものだなとドキドキしています。ありがとうございます」と笑顔。共演者のオダギリジョーさんも「眠くなっていたので目が覚めました」と語り、同作にも出演した新人俳優賞の黒木華さんも「いい作品に出演できてラッキーだなと思っています」と笑顔を見せた。

 「舟を編む」は2012年の本屋大賞を受賞した人気作家・三浦しをんさんのベストセラー小説が原作。出版社で働く主人公の馬締光也(松田さん)が、営業部から辞書編集部に迎えられ、個性的な面々の中で、辞書の世界に没頭していく……という物語。光也がプライベートで思いを寄せる大家の孫娘で板前修業中の香具矢を宮崎さんが演じたほか、オダギリジョーさん、八千草薫さん、小林薫さん、加藤剛さんらも出演。「川の底からこんにちは」(09年)などで知られる石井監督がメガホンをとった。

 ◇主な受賞者は以下の通り(敬称略)

 最優秀作品賞 「舟を編む」(石井裕也監督)▽最優秀監督賞 石井裕也監督「舟を編む」▽最優秀主演男優賞 松田龍平「舟を編む」▽最優秀主演女優賞 真木よう子「さよなら渓谷」▽最優秀助演男優賞 リリー・フランキー「そして父になる」「凶悪」▽最優秀助演女優賞 真木よう子「そして父になる」

 最優秀脚本賞 渡辺謙作監督「舟を編む」▽最優秀美術賞 吉田孝「利休にたずねよ」▽最優秀撮影賞 笠松則通「許されざる者」▽最優秀照明賞 渡邉孝一「許されざる者」▽最優秀録音賞 加藤大和「舟を編む」▽最優秀編集賞 普嶋信一「舟を編む」▽最優秀アニメーション作品賞 宮崎駿監督「風立ちぬ」▽最優秀音楽賞 久石譲「風立ちぬ」

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