龍馬の手紙:鑑定額は1500万円 NHKの番組で発表

「突撃!アッとホーム」で発見された坂本龍馬の文書=NHK提供
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「突撃!アッとホーム」で発見された坂本龍馬の文書=NHK提供

 NHKの情報バラエティー番組「突撃!アッとホーム」のロケで発見された坂本龍馬が暗殺される直前に書いた書簡「越行の記」の草稿とみられる文書の鑑定額が1500万円だったことが分かった。12日放送の同番組で発表された。

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 文書は、東京都国立市の主婦の父が約30年前に古物商から1000円程度で購入したもので、主婦宅のちゃぶ台の下に置きっぱなしになっていた。古書店・安土堂書店の八木正自さんが番組に登場し、「新発見の手紙」「天下国家を論じた優れた内容」「桂小五郎(木戸孝允)が持っていた可能性がある」として鑑定額が1500万円であることを発表。番組のMCを務めるお笑いコンビ「さまぁ~ず」の三村マサカズさんは「何百万円かと思った……」と鑑定額に驚いた様子を見せた。

 龍馬直筆の手紙は2010年以来、約4年ぶりの発見で、文書は739字にもおよぶ。土佐藩の後藤象二郎に宛てた文書で、大政奉還後の新政府の財政担当者として福井藩士の三岡八郎(後の由利公正)を推す内容。龍馬が暗殺される近江屋事件直前の慶応3年11月5~15日(1867年11月30日~12月10日)に書かれたという。

 龍馬が大政奉還後、福井藩を訪れ、三岡と面会したことは以前から知られている。三岡は新政府の基本方針を示した「五箇条の御誓文」の起草に参画し、財政政策に携わった人物。2人の会談は三岡の回顧録で明らかになっていたが、龍馬が会談について記した資料が見つかったのは初めて。高知県立坂本龍馬記念館、下関市立長府博物館、京都国立博物館の鑑定によって本物であることが分かったという。

 番組「突撃!アッとホーム」は、全国の家族を取材し、笑えたりするエピソードを紹介する番組で、文書は3月にスタートした家族の思い出がつまった宝物を見せてもらう新コーナー「ファミリー トレジャー ハンティング」で発見された。番組放送後、公式サイトで文書の全文を公開。文書は、高知県立坂本龍馬記念館に寄託され、近日中に一般公開される予定。 

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