第140回直木賞を受賞し、70万部を超えるベストセラーとなった天童荒太さんの小説「悼む人」(文藝春秋)が、高良健吾さん主演、石田ゆり子さんをヒロインに迎え、映画化されることが明らかになった。
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同作は、天童さんが7年という年月をかけて書き上げた人間ドラマ。高良さん演じる主人公の坂築静人が死者を「悼む」ために全国を放浪する中、夫を殺害した奈義倖世(石田さん)ら、静人と関わりを持った人々の生と死、愛と憎しみ、罪と許しの物語が展開される。
難しい役柄に挑む高良さんは「台本も原作も読むたびに役の印象が変わる。静人の心に寄り添えるように、現場に立って毎日探していきます」とコメント。石田さんは「本当に難しい、本当に深い役。誠心誠意、全身全霊で挑みたい」と意気込みを語った。
監督を務めるのは、11都市で5万人を動員した同作の舞台で演出も担当した堤幸彦さん。脚本も、舞台に引き続き大森寿美男さんが担当する。
堤さんは「多くの人々にご覧いただき、世の不条理の痛みを少しでも緩和できれば。私なりの撮影手法を一度初期化し、デビュー作のつもりで挑む」とコメント。天童さんは「観客の心に及ぼす未知の感動が、哀しみの世界を、おだやかに変えてゆく日のことを、静かな祈りをこめて、心待ちにしています」とコメントしている。映画「悼む人」は2015年公開予定。
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