2025FNS歌謡祭
第2夜 Part4(20:50頃~エンディング)
12月10日(水)放送分
WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。6月13日に放送される「田中マルクス闘莉王 2つの祖国~サッカーという名の架け橋~」を担当したWOWOWスポーツ部の仁藤慶彦プロデューサーに、番組の魅力を聞いた。
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−−番組の概要と魅力は?
元サッカー日本代表のDF・田中マルクス闘莉王選手が、生まれ故郷ブラジルで開催されるFIFAワールドカップ(W杯)を目指した半年間に密着しました。16歳で単身日本へと渡った闘莉王選手は、家族との別れや言葉の壁など、さまざまな困難を乗り越え、日本代表選手へと成長します。そして迎えるFIFAワールドカップブラジル大会。母国で行われるひのき舞台に日本代表として凱旋(がいせん)したい、そんな切なる思いは残念ながら届きませんでした。しかし、闘莉王選手の歩みは止まりません。ブラジルと日本、二つの国で自分を育ててくれた人たちに恩返しをするために……。“祖国”とはなんなのか? それはブラジル生まれのサムライ戦士が教えてくれます。
−−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?
闘莉王選手は2003年に日本国籍を取得しました。以来、パスポートは二つ、生活も日本とブラジル、二つの国を行き来することになります。作品中にも登場する元日本代表MF三都主アレサンドロ選手は、2006年のFIFAワールドカップで母国ブラジルと対戦した時、国歌斉唱で「不思議な気持ちになった」と語っています。二つの祖国を持つ者だけに見える風景が、そこにはあるはずです。その風景を少しでもいいからのぞいてみたい……そんな動機でこの番組を企画しました。
−−制作中、一番に心がけたことは?
闘莉王選手が日本国籍取得を決意した秘話に、2002年FIFAワールドカップで聴いた「君が代」の話が出てきます。日系3世である闘莉王選手は、来日するまで一切、日本語を話せませんでした。しかし、「2002年FIFAワールドカップでテレビを通して『君が代』を聴いたとき、日本人になりたいと思った」という言葉は、彼の中に確実に日本人の血が流れていることを裏付けています。そんな心の揺れや機微を可能な限り本人の言葉で表現したい、そこを意識していました。
−−番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?
WOWOWはリーガ・エスパニョーラを放送していますが、Jリーグや日本代表戦を放送しているわけではありません。そのため、闘莉王選手とは一切、接点がなかったし、WOWOWが闘莉王選手を取り上げる理由も通常であればありません。しかし、今回はFIFAワールドカップがブラジルで開催されるため、「二つの祖国」という世界を表現したいという私たちの思いに闘莉王選手が応えてくれました。ですので、まず日本を代表するサッカー選手に半年間にわたって密着できたこと自体が大きな喜びでした。
大変だったことは、もちろんW杯メンバーに選ばれるかどうか、最後まで物語をダブルでスタンバイしていたことです。
−−番組の見どころを教えてください。
ブラジル日系人の歴史、家族や日本の恩人たちへの愛。さまざまな思いを背負った男の生きざまを見て、感じてほしいです。
WOWOW 制作局スポーツ部 プロデューサー 仁藤慶彦
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2025年12月12日 03:00時点
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