ドラゴンボールDAIMA
第9話 トウゾク
12月9日(月)放送分
女優の剛力彩芽さんが日本語吹き替え版の声優を務めている「X−MEN:フューチャー&パスト」が公開中だ。「フューチャー&パスト」は、マーベルの人気コミックを原作とした映画の7作目で、未来と過去を舞台にミュータントたちの生存をかけた戦いが描かれる。剛力さんが声を担当するのはジェニファー・ローレンスさんが演じるミスティークで、あらゆる人間に姿を変える能力を持つ青い肌の美女という難役。剛力さんに役どころやアフレコについて、「X−MEN」シリーズの魅力などを聞いた。
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ハリウッドの人気シリーズ「X−MEN」にミスティークの日本語吹き替えとしての出演が決まったときのことを、剛力さんは「大作シリーズなので、お話をいただいたときは本当にびっくりしました」と驚きを隠せなかったという。続けて「吹き替えの経験がまだ数回しかなかったので不安もありました。改めて『X−MEN』シリーズを見直し、アクションが多いイメージでしたが人間的な部分も描かれていたので、うまく表現できたらいいなと思いました。すごく難しいところもたくさんあるのでドキドキでした」と喜びと不安が入り交じった心境だったことを明かす。改めて作品を見直したということですてきだと思う登場キャラクターは、「ウルヴァリンはやっぱりカッコいいなと思います。チャールズ(・エグゼビア)、プロフェッサーXも好き。カッコいいですよね」と笑顔で語る。
剛力さんが演じるミスティークはミステリアスな役どころだが、「(ミスティークは)実は人に対してもすごく熱い思いを持っているけれど、感情を押し殺し復讐(ふくしゅう)に向かって歩いている。演じていても揺れ動く感情の表現は難しいと感じました。でもそれを伝えることができれば、きっと共感を誘うようなキャラクターに映ると思いましたし、励みや勇気を感じていただければと思いました」とミスティークの心情を表現することに注力したという。
ミスティークの魅力について、剛力さんは「出番は多くありませんが、ミスティークは重要な立場。彼女の行動で一人一人の人生や世界も変わってしまうことがあるという存在です。一人でまっすぐに進めればすてきなことで、誰かがそばにいてくれてもすごくすてきだと思いました。ミスティークは一人でやろうとすることが多いので、ちょっと寂しそうでもあります」と評す。
ミスティークを演じる上で、剛力さんは「それほど多く話すキャラクターではなく、それこそミスティークが話すのは重要なときだけなので、それをどう表現するかが難しかった。今までのシリーズの中での経験を踏まえた上での“最新作のミスティーク”なので、そこをどう表現すればいいかも悩みました」と振り返る。そして、声でキャラクターを演じることを「難しいと思うことが多い」と感じ、「実際のお芝居は相手との距離が近い遠いで、自然と意識しなくても声のトーンなどは変わります。でもアフレコはそういうことも意識しないといけないので、自分では大きな声や小さな声を出しているつもりでも、いざマイクを通してみると大差ないみたいな……」とアフレコの難しさを実感したという。
ミスティークの声として「声を低めに」というリクエストがあったといい、「ジェニファー・ローレレンスさんも23歳で私と同年代ですが、落ち着いた感じの声だったので注意してせりふを言っていました」と明かす。続けて、「普段は高い声ではないのですが、大きな声を出すと高くなってしまうことがあったり、ただ低いだけだと感情が伝わらず、せりふを言っているだけになってしまうなど、難しかったです」と役作りに苦労したという。だが、「いくつか反省点はあるとは思いますが今まで落ち着いた役柄がなかったので、そういう意味では(自分自身の)意外な一面かな」と今作の声の演技に自信をのぞかせる。
今作では未来と過去を舞台にした壮大な物語が展開していくが、剛力さんは「衝撃が強かった。アクションもカッコいいけれど、未来と過去をつなげていく過程のエピソードが分かりやすく繊細に描かれているので、ハラハラ、ドキドキしながら見ました」と作品世界観にすっかり引き込まれた様子。そして、「自分が過去に戻れたらどういう感じだろうと思ったりもしました。1人の行動で未来が変わるというテーマからは『今を大切にしないと』と、本当に思いました」という。ちなみに剛力さん自身が過去に戻れるなら、やり直したいか違うことをしたいかを聞くと、「正直、もう一度やり直したいこともいっぱいありますが、今がすごく楽しいので、単に過去の自分を見てみたいという気持ちはあります。どういう自分か見てみたい」と目を輝かせ、「あのときに違う行動を取っていれば違う人生になったかも……と思うことはありますよね」とほほえむ。
「X−MEN」シリーズは性別や世代を問わず幅広く支持を集めている作品だが、女性的な視点で見た今作の魅力は? 「私自身も体を動かすことが得意なせいかアクションがやりたいので、アクションが激しい点がポイント」と迫力のシーンをイチオシに挙げる。さらに「ミスティークはアクションのシーンで言葉を発さずスマートに戦うので、本当にカッコいい。『X−MEN』シリーズはアクションだけでなく人間的なドラマもしっかりと描かれていて、すごくすてきだなと思います」と人間ドラマの要素も推す。アクションがやりたいという剛力さんは、「自分の中で乙女っぽい要素が少ないせいかラブストーリーには苦手意識があるので、カッコいいアクションに挑戦してみたい」と憧れを口にした。
今作には多彩な特殊能力を持つキャラクターが登場する。その中で実際にあると便利だと思う能力は……。「クイックシルバーのスピード」と即答。その理由を「最高ですよね(笑い)。めちゃくちゃ役に立つと思います。(現場入りの)5分前に起きればOKでしょうし、マネジャーさんとも『これはほしいな』と話していました。もしも能力を手に入れた場合は……内緒にします」と言って笑う。そんな剛力さんは「能力とはいえないかもしれないのですが、基本的に晴れ女なので自分が(屋)外でするイベントはほぼ晴れになります」と自らの“特殊能力”をアピール。「先日、アーティストイベントで最終日だけどしゃぶりでしたが中止にはならず、最後まで実施できました。そういうことには恵まれていると思います。雑誌の撮影やイベントは、ほぼ晴れるので、仕事上はとても役に立っています(笑い)」と語る。
バラエティー番組やイベント出演時にはいまだに緊張してしまうという剛力さん。今作では登場人物たちが困難に立ち向かう姿が感動的だが、剛力さん自身は「待っていてくださったり、楽しみにしてくださっている方が一人でもいれば頑張りたいと思うので、そういう思いがモチベーション」と力を込め、「私自身は表に出て楽しめたほうがいいと思っているので、緊張はしますが、出てしまったらやるしかないと思っています。特にイベントなどは皆さんの反応がダイレクトに伝わるのですごく楽しみ」と力強く語る。
今作に出演できたことに「このような大作に参加させていただいて、勉強になることがたくさんあり、難しいと思うこともたくさん経験しました」とる剛力さんは感謝し、「男性はアクション、女性は人間ドラマ、人それぞれの感じ方があると思います」と見どころをアピール。自身の声については「苦しそうな息遣いを褒めていただいたので、そこを見てていただければと(笑い)。大人っぽい新しい一面も見てほしいと思います」と語った。映画は全国で公開中。
<プロフィル>
1992年8月27日生まれ、神奈川県出身。2008年~13年5月にティーン向けファッション誌「Seventeen」の専属モデルとして活動。11年にフジテレビ系ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」で本格的に女優デビューを果たす。13年にはNHK大河ドラマ「八重の桜」に出演したほか、フジテレビ系ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」でゴールデン帯のドラマで初主演を務めた。映画「カルテット!~Quartet!~」(三村順一監督)では第21回日本映画批評家大賞新人賞を受賞。昨年6月には歌手活動も開始し、今年2月に2枚目のシングル「あなたの100の嫌いなところ」をリリースした。
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