ケビン・コスナーさんの久々の主演作「ラストミッション」は、リュック・ベッソン監督が原案・脚本(アディ・ハザックと共同)、「チャーリーズ・エンジェルズ」シリーズのマック・G監督が手がけたスパイアクション作。病に冒され、余命宣告されたCIA特殊工作員にコスナーさんがふんし、最後のミッションと思春期の娘との“仕事と家庭の両立”に奮闘する姿が描かれた。
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イーサン・レナー(コスナーさん)は、ベテランCIA特殊工作員。ベオグラードのホテルで銃撃戦の最中に激しいせきとめまいで倒れ、目を覚ますと病院のベッドの上だった。医師から「悪性膠芽腫」という病名と余命3~5カ月と告げられたイーサンは、危険な仕事から退き、残された時間を別れた家族と過ごしたいと思ってパリにやって来た。長年空けていた家に戻ると、不法滞在の一家が勝手に住みついていた。追い出すことができず、別れた妻クリスティン(コニー・ニールセンさん)に連絡をし、病気を打ち明けるイーサン。危険な仕事から足を洗ったことを条件に、娘のゾーイ(ヘイリー・スタインフェルドさん)に会えることとなった。しかしいざ娘に会ってみるとどう接していいのか分からない。一人で市場で夕食の材料を買い出しに行くと、ヴィヴィ(アンバー・ハードさん)と名乗る女性が仕事を依頼してきて、イーサンは余命を延ばせるという薬と引き換えに仕事を引き受ける……という展開。
二つの顔を持つ映画だ。スパイアクションと父と娘の家族ドラマ。CIAの危険な任務と何を考えているのか分からない16歳の娘。特Aクラスの両立の難しさだ。別れたときは9歳だったイーサンの娘も、いまやボーイフレンドがいるお年ごろ。ぎこちなく父親らしさを見せていくイーサンだが、案の定、娘は話になびかない。演じるコスナーさんが、渋くてカッコいいが、娘に振り回され、別れた妻に未練タラタラな面とのギャップがあって面白い。家族との溝を埋めようと必死なのはいいけれど、敵を拷問しながら拷問相手に父親道を伝授してもらったり、銃撃戦の最中に娘からの電話をとったりと大忙し! こうしたコミカルなシーンがハラハラのシーンと交互にやってきて、見ていて飽きさせない。娘役のスタインフェルドさんが、10代女性の複雑な気持ちを細やかに演じている。最初は不機嫌顔で父親に反発していたが、次第に態度をゆるめ、父親とデートをするシーンがほほえましい。21日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開中。(キョーコ/フリーライター)
<プロフィル>
キョーコ=出版社・新聞社勤務後、闘病をきっかけに、単館映画館通いの20代を思い出して、映画を見まくろうと決心。映画紹介や人物インタビューを中心にライターとして活動中。趣味は散歩と街猫をなでること。
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