「HUNTER×HUNTER」のゴン役などで人気上昇中の声優・潘めぐみさんと、「機動戦士ガンダム」のララァ役などで知られる母親の潘恵子さんが、さまざまな思いや出来事を交換日記形式でつづります。今回は、“潘さん”こと恵子さんが、米国で行われたコンベンションに池田秀一さん、古川登志夫さんと参加した話題や「機動戦士ガンダムUC」の打ち上げの模様について語ります。

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　日本のアニメは今や世界のアニメに！　そして先輩がコツコツと作り上げてくださった声優という仕事も、今では日本の文化の一部、技として世界に広がっています。先輩方はもちろん、メグが小さかったころには思いもよらなかったことが十数年前から世界各地に起こっています。

　昨年の5月末に「HUNTER×HUNTER」チームでプロデューサーの中谷敏夫さん、丸山正雄さんと一緒に私たち親子も米ノースカロライナの「Animazement」という日米文化交流のコンベンションに参加してきました。そして今年は「機動戦士ガンダム」チームで、プロデューサーの佐々木新さんに、アムロ役の古谷徹さん、シャア役の池田秀一さん、カイ役の古川登志夫さんと再び参加しました。

　現地のサイン会では「どうもありがとうございました」と流ちょうな日本語が飛び交い、海外アニメファンの日本通ぶりがうかがえました。今、海外ではアニメやマンガで日本語を覚える人が増えています。このイベントの代表は青柳好美さん。彼女はノースカロライナ在住で日本語の先生をしながら十数年にわたり、日本の文化を海外に伝えようと、このイベントをスタートさせました。当初は200人ぐらいだった参加者を1万2000人近くにまでに大きくしてきた人物です。年々増えて行く海外の日本アニメファン！　中には掲載した写真のように、本物のセーラー戦士さながらのコスプレを楽しんでいるグループもいました。米国国内でも100近い日本アニメのコンベンションがあるそうです。

　私たちが先輩に教えていただいた声の仕事は、かつては役者のアルバイトと軽視されがちでしたが、昨今は「海外にぜひ来てください！」とゲストとして招かれるほどのものになってきました。もちろん、主役はアニメーションやマンガのキャラクターですが、そのキャラクターの力を借りて、海外のファンに会いに行けるなんて、ホントにすてき！　楽しい誇れる仕事です。

　3泊5日のつかの間の旅でしたが、とても充実した楽しいイベントでした。こんな機会を与えてもらえることも、やはり、この仕事を作り出した先輩方がそして、スタッフの方々がいらしたからなんですね。私たちも世界に誇れる日本語の楽しさ、美しさを伝えていかなくては！

　それから、「機動戦士ガンダムUC」のシリーズ打ち上げもありました。メグも初めて出させていただいた（オペレーター役でした）作品ということで、親子で出席。会場はたくさんのスタッフの方でいっぱいでした。4年間で7作！　1000人近かったでしょうか、こんなにたくさんの人が関わっていたんだ！と改めて痛感し、素晴らしい作品に参加できたことを心から感謝しました。

　実は帰国後すぐこのパーティーで、池田さん、古川さんと再会！　テーブルには東地宏樹さんも加わったところで……。なんとみんな、日大芸術学部“関連”。え～っと、卒業した人もそうでない人も、一度は日芸に在籍していた人たちです。写真もあるので見てみてください。思わぬところで同窓会もできちゃいました。

　そして会場となったコンラッドホテルのエントランスには池田さんの演じたフル・フロンタルの「専用オーリス」が設置されていました。

　“ララァ”としてはやはり、シャアの血を引く？とささやかれたフル・フロンタルと、このクルマの助手席に乗らないわけにはいきません。そこで、パーティーを中座して、池田さんと一緒に激写！してもらいました。

　4年間で7章。私も楽しみに見ていた、ガンダムUC！　途中、東日本大震災という大変な災害もありました。福井晴敏さんの原作でたくさんの方がいろいろな思いで作り上げた大作も最終章となりました。本当に本当に皆様、お疲れさまでした！　ありがとうございました。

　この1カ月もアニメーションとは切っても切れない毎日が過ぎていきました。先輩から受け継いだ声優という仕事が世界を結ぶ役割の一端を担っている昨今。正しく美しい日本語＆文化をさらに勉強し、我々の声を世界中のたくさんの人々に聞いてもらわなくてはね、メグさん！！

　★7月のラッキー星座＝蟹座……大幸運期のピークを迎え、あなたが主役！！の1カ月に。

　◇プロフィル

　潘恵子（はん・けいこ）＝東京都生まれ。「機動戦士ガンダム」のララァ・スン役や「聖闘士星矢」の城戸沙織役などで人気を集める。また、西洋占星術師としても「月刊ガンダムエース」（角川書店）、「のびのび子育て」（PHP研究所）などで連載を持つほか、「ララァのガンキャラ占い」（角川書店）など著書多数。