SPECIAL EDITED VERSION 『ONE PIECE』魚人島編
第8話 弱虫で泣き虫!人魚姫しらほし
12月22日(日)放送分
「HUNTER×HUNTER」のゴン役などで人気上昇中の声優・潘めぐみさんと、「機動戦士ガンダム」のララァ役などで知られる母親の潘恵子さんが、さまざまな思いや出来事を交換日記形式でつづります。今回は、“潘ちゃん”ことめぐみさんが、7月にスタートした2本のアニメについて語ります。
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みなさん、おはようございます! こんにちは、こんばんは、はじめまして! 潘めぐみです!
雨が降り続いた6、7月、梅雨らしいといえば梅雨らしい気もしたけれど、なんだか、それとも違うような。と、低気圧に負けぬよう、そんな願いを込めて、筆を走らせている今。低気圧って、どこかパワーを持っていかれてしまう感じがするのです。
そんな中でも元気の源となる存在がいます。それは「ばらかもん」!
ヨシノサツキ先生原作のマンガ「ばらかもん」は、五島列島を舞台に繰り広げられる、ハートヒートアイランドストーリー。タイトルにもなっている“ばらかもん”とは、五島弁で“元気者”という意味。
この夏、アニメ化されることになり、私は作中にて、ハイスペックな小学生・あっきーこと新井明彦役として出演させていただくこととなりました。「ばらかもん」は、もともと大好きな作品で、いつかアニメ化した際には、絶対に関わりたいと思っていたので、また一つ、夢がかなったのです。
現場には、たくさんの小さな“ばらかもん”が。そう、子役の皆さんが一緒なのです。主人公の半田清舟役の小野大輔さんをはじめ、みなさん、子供たちにメロメロです。無論、私もとりこです(笑い)。いつもスタジオに入ると「おはよー、あっきー!」と駆け寄ってきては、抱きついてくれて。もうね、大好きでたまりません! いとおしい!
あ、現場では役名で呼び合っているんですよ。そのことも相まってか、スタジオでは、それぞれの役者さんが、演じる登場人物そのものに見えてくるというか。役柄の関係性がそのまま、子供たちを筆頭に作り上げられていったような気がしています。
そんな島のちいさな“ばらかもん”を紹介しますね。
主演女優、なる役の原涼子ちゃん。元気いっぱい、まさに“ばらかもん”。なるそのもの。ひな役の遠藤璃菜ちゃん。漂う雰囲気からひなの愛らしさがにじみ出ています。ケン太役の木村聖哉くん。心優しいガキ大将。うん、ケン太です。ダイスケ役の石川樹くん。大人の雰囲気を醸し出すハンサムボーイ。ユタカ役の古閑理くん。無邪気でやんちゃな、髪形からしてユタカ。
舞台が五島ということもあって、登場する島の人たちのほとんどが方言をしゃべるのですが、子供たちも“ばり”しゃべります。方言指導には、五島出身の声優・古木のぞみさん。彼女自身も美和役でご出演。毎回、台本と渡されるリハーサルの映像に、五島弁のすべてのセリフを、それぞれの役柄で演じ分けて、ガイドを入れてくださっています。
そしてもう一人、五島出身の役者さんが。島の分校の教頭先生役に立木文彦さん。いつも浪花節の五島弁で現場を盛り上げてくださっています。
彼女たちが、いざ、マイク前に立つと、やはり役者さん。一緒にお芝居をしていて、ハッとさせられることの多いこと。まるで自分が子供のころに帰るような瞬間があって。等身大の小学生の子供たち。彼ら(本物)と同い年を演じなくてはならない難しさと楽しさ。だけど、子供のころに帰る瞬間があるように、誰もが通る子供時代が自分にもあったからこそできるものを注ぎ込んで。
その感覚を経て、今の自分は、少しは大人になって、経験も、知識も、子供のときよりは増えたはずなのに、それでも言葉にできない気持ちがあるなと、しみじみ。それは逆に、経験と知識が増えたからといえるのかもしれません。大人になるにつれ、得られた知識や経験が、慎重にさせてくれることもあれば、時には、臆病にもさせることだってあるから……。
むしろ、言葉を知らなかった子供のときのほうが、よっぽどシンプルに、ストレートに、伝えられていた気がするのです。それでも、子供も子供なりの複雑な感情を抱えているのは確かで。
だけど、それが言葉だけじゃない何かで分かり合えたとき、無敵だとも思うんです。その何かっていうのは、きっと理屈じゃなくて。そうした言葉じゃ説明できない何かが「ばらかもん」にはギュギュッと詰まっています。日本テレビを皮切りに、五島でも放送されているそうなので! ご覧いただいた方も“ばらかもん”になれること、まちがいなし。五島の温かさ、作品を通じて、みなさんのもとに届きますように!
さてそんな“ばらかもん(元気者)”になれること間違いなしの作品がこの夏もうひとつあります。それは「ガンダムさん」!
大和田秀樹先生が描く4コママンガ「機動戦士ガンダムさん」がこの7月にアニメ化され、わたしは「ララァさん」を演じさせていただくこととなりました。
作品と役名からして、あの「機動戦士ガンダム」のララァ・スンを思い浮かべる方も多いかと思いますが、これはあくまで「機動戦士ガンダムさん」であり、「ララァさん」。2頭身になったガンダムのキャラクターたちが織り成す、笑いあり、笑いあり、笑いがあっての涙ありと、ほっこりハートウォーミングなストーリーです。
とは言ったものの“ガンダム”は“ガンダム”。35年という年月を経て、今もなお、多くの人々を魅了し続けるシリーズ作品。その歴史上でファーストガンダムとされる「機動戦士ガンダム」。その中でララァ・スンを演じてきたのは、私の母であり、潘さんこと潘恵子さん。その潘さんも、今回、本作に解説役として出演されているのです。“ガンダム”で“ララァ”という役を演じさせていただけることの光栄さ。この「ガンダムさん」の中でだけでも、役を受け継がせていただいたような思いで、丹精を込めて、ララァさんを演じさせていただきました。
現場では、シャアさん役の小西克幸さんを筆頭に、先輩方が笑いの旋風を巻き起こしてくださって。原作を読み、台本を読み、アフレコもしているのに、“赤いの”にちなんで、笑撃も3倍です! 常に笑いをこらえるのに必死でしたが、全身全霊でツッコミ役を務めさせていただきました。
そうそう、この「ガンダムさん」の情報が解禁された際に「月刊ガンダムエース」のインタビューで大和田秀樹先生がこうおっしゃっていました。
「ガンダムの名セリフも名シーンも、もう普遍的なものになっていて、当時のガンダムを見ていなくても『ガンダムさん』や他のマンガを通して、どんどん受け継がれていけばいいなと思いますね」と。
従来の“ガンダム”のファンの方にも、これが初めての"ガンダム"だという方にも、そして、お子さんから大人の方まで、幅広い年齢層を紡ぐ”ガンダム"として、この「ガンダムさん」が愛されていきますように。
そして、この思いが、海を越え、世界に届いていきますように……と、七夕にかけてそんな願いを込めながら……。うん、私も頑張るよ、お母さん!
潘めぐみ(はん・めぐみ)=1989年、東京都生まれ。2008年に映画「櫻の園」の一般公募オーディションに合格し女優デビュー。ドラマ「オトメン−乙男−」のほか舞台などにも出演。11年に100人を超えるオーディションをへて、アニメ「HUNTER×HUNTER」の主人公・ゴン役に抜てきされた。アニメ「ハピネスチャージプリキュア!」の白雪ひめ役、ゲーム「The Last of Us」のエリー役などを好演し注目を集めている。
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2024年12月24日 01:00時点
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