マンガ新連載:「彼岸島 48日後…」 続編というよりエピローグ

松本光司さんのマンガ「彼岸島 48日後…」の扉絵=講談社提供
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松本光司さんのマンガ「彼岸島 48日後…」の扉絵=講談社提供

 雑誌やウェブで始まった注目作を取り上げる「マンガ新連載」。今回は18日発売の「ヤングマガジン」(講談社)38号で始まる松本光司さんの人気マンガ「彼岸島」シリーズの最新作「彼岸島 48日後…」を取り上げる。

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 「彼岸島」は、行方不明になった兄を捜すために彼岸島を訪れた青年・宮本明が、その地を支配していた吸血鬼たちと戦う……という物語。シリーズ最新作「48日後…」は、日本が壊滅してから6カ月後の世界が舞台。東京から遠く離れた田舎町にある壊れたコンビニエンスストアで、1人の男が棚に並んだ缶詰を“拝借”していると、店の中から物音がする場面から始まる。

 ◇ヤングマガジン編集部 安永尚人さん

 まさかの人間側の敗北。そして吸血鬼による支配。

 それが2002年より連載が始まり、12年間続いた「彼岸島」という作品の最終回でした。最終章のサブタイトル「最後の47日間」の「最後」とは、吸血鬼および雅の最後ではなく、人間の最後という意味だったのです。

 正直、私自身も最終回のネームを読み終えた時、(読者の方々もそうだと思いますが)驚愕(きょうがく)しました。圧倒的に人間側が不利なストーリー展開にも関わらず、人類の、そして明の勝利をどこかで信じていた私が甘かった。でも普通に考えてみれば、この流れで雅が勝利するのはむしろ至極当然の結果なのかも知れません。

 今回スタートする「彼岸島48日後…」は、続編というよりエピローグだと考えています。彼岸島を出た吸血鬼たちが日本中にウィルスをばらまき、文明や国家が滅んだ直後から物語が始まります。私もこの先どうなるか予測もつきません。読者の方々と一緒に、固唾(かたず)をのみながら結末まで見届けたいと思います。

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